数億円のダイヤをめぐり、ヤクザ組織の争いに単身飛び込んだ熱血新聞記者が暗黒の世界をあばくアクション超大作。
ある夜、羽田空港を飛び立った大型旅客機が伊豆半島上空で、突如行万不明になった。その日の明け方近く、毎朝新聞記者の三沢十郎は、国道の自動車事故を取材に行った。その帰り途、彼は東京行きのトラックに便乗したが、途中で2人の怪漢が車を止め、十郎と運転手を殴打した。意識を取り戻したときトラックは都内に入っていたが、眠り薬を飲まされた十郎は再び昏倒してしまった。そしてトラックは、十郎と運転手を乗せたまま海に突入した。翌日眠りから覚めた十郎は、バー“鈴”にいた。村西という男に助けられたとマダムの鈴江から聴いたが、十郎には昨夜のことが悪夢としか思えなかった。十郎はすぐさま警視庁に昨夜の事件を申し立てたが、当局は笑ってとりあわず、トラック事故は運転手の酔っ払い運転として片づけられた。死んだ運転手の妹も十郎の話を信じようとせず、そればかりか毎朝新聞社会部デスクの岩井も十郎を狂人扱いした。十郎は自分が遭遇した事件の背景に、恐るべき陰謀が隠されているのを感じ、独力で徹底的に追求する決心をした-。