青年の樹
せいねんのき

兄・石原慎太郎の大好評を博した原作を、弟・裕次郎主演で映画化。ヤクザ和久組の跡継ぎが混迷した世相に自らの行く道に悩み、苦闘の末二代目となる波乱万丈の青春譜。

4月、横浜のヤクザ和久組の跡取り・武馬は東京学院大学へ入った。特殊な家に育った彼は、生きる道を正しく選べるような学問を身につけたいと願っていた。赤坂の料亭の娘で、立場こそ違うが武馬と同じ悩みと目的をもった学友の明子は彼に共感し、下宿を世話した。和久組の大番頭・辰は、武馬が家を出るのに反対だった。武馬に跡を継いでもらい、昔の勢いを盛り返したいと思っていたからだ。一方、父・達之助は厳しい親分だが武馬にとっては良い父親で、武馬を静かに見守っていた。大学生活は楽しかったが、現代の悩みを背負い、苦しむ青年の姿があった。和久組で働きながら学校へ通う風太郎の坂本、母親えい子と政治家・桜井の関係に悩む明子。武馬は彼らとともに考え、ともに成長して行った。しかし、そんな明るい日も黒雲に覆われた。汚職事件で明子の母親が検察庁へ出頭させられ、さらに和久組の仕事場で起こった事故で坂本は腕を折り、彼の恋人で芸者に売られた雪葉の父が死亡した。坂本の怒りが爆発し、駆けつけた武馬を激しく殴ったが、坂本の怒りがよくわかる武馬は殴られるまま立っていた。明子の母親が自殺した。武馬の驚き以上に父・達之助の内に隠された悲しみは大きかった。実は、えい子は達之助の昔の恋人で、和久組を継ぐために無理に仲をさかれたのだが、そのとき出来た子が明子の姉・香世だったのだ。悪いことは続き、えい子の葬式の帰り道、達之助が暗殺された。嵐の中に突き放たれた武馬は、これからは激しい荒波を一人で進んで行かなければならなくなった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1960
1960/4/29
カラー/88分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2407m
日活
【東京都】港区(赤坂見附)/大田区(羽田空港) 
【神奈川県】横浜市(横浜港)