単身、戦慄の暗黒街に潜行した不敵の麻薬Gメンが、正義に命を賭け麻薬ルートを粉砕するアクション巨篇。
着陸したジェット機を、松田麻薬係刑事以下の警視庁鑑識課員たちが待ち受けていた。羽田空港に降り立ったのは、日本と香港を舞台に暗躍する悪名高き麻薬王クレイグ・ベンデル。当局は彼の麻薬輸入ルートと証拠を握ろうと追求を続けていた。クレイグと連絡していた怪しい男を刑事が尾行すると、その男は射殺された。歓楽街のわきにある岩瀬運輸の社長・岩瀬は暗黒街のボスで、クレイグから麻薬を買っている売人の元締めだった。その夜、東洋秘密探偵局と名乗る新興ヤクザ一家の幹部・佐川が、岩瀬組の麻薬連絡員・秋津と喧嘩を始め、派手な乱斗になった。当局の目が光り、グレイグとの取引きが困難になった岩瀬は用心棒の長塚と秋津を取引きに使うことに決め、射撃の腕試しをした。いずれ劣らぬ拳銃捌きだったがそれだけでは満足せず、鉄火場を開いて二人を用心棒に配し、故意に東洋一家と警察に密告。縄張りを荒らされた東洋一家と二人が乱斗している最中に突入してきた警察隊により全員逮捕された。警察署に留置された長塚と秋津の口の固さを確かめた岩瀬は、二人をクレイグとの取引係に任命。しかし岩瀬の眼は狂っていた。秋津は、クレイグ追求の使命を帯びて岩瀬組に潜入した若き敏腕麻薬Gメンだった-。