十代の狼
じゅうだいのおおかみ

無垢な娘たちを毒牙にかける街の愚連隊と、それを追う刑事達の攻防、その両者の心理の葛藤を鋭く描く異色社会ドラマ。

ある街では愚連隊が蔓延り、今日も田舎娘が彼らの毒牙にかかっている。最近その愚連隊に仲間入りした鉄夫には同郷の恋人、由枝がいた。由枝は町工場で働く純情な娘だった。次第に都会の悪に染まっていく鉄夫も、由枝と会っている間は不思議と心が洗われるのだった。ある日、二人が浅草でデートをしていると、愚連隊の兄貴分である修たちに見つかってしまった。修は由枝をなぶりものにするために、いつもの溜まり場に連れてくるよう鉄夫に命令するが、鉄夫は意を決して由枝を逃がし、自分は愚連隊のメンバーに散々リンチされた。暴行され唾を吐きかけられながら、鉄夫は悔しさに唇を噛んだ。後日、住宅街で若い夫婦が殺される殺人事件が起きた。凶器となる拳銃は交番で盗まれたものらしい。刑事が捜査のため聞き込みをしていると、愚連隊の鉄という人物が拳銃を持っているという証言を得る。

日本
製作:日活(民芸映画社) 配給:日活
1960
1960/3/2
モノクロ/5巻/1486m/55分/シネマスコープ・サイズ
日活
【新潟県】南魚沼郡(湯沢)【東京都】台東区(浅草、浅草娯楽センター、隅田公園、隅田川)/墨田区(田中坩堝耐火煉瓦製作所前)