トップ屋取材帖 悪魔のためいき
とっぷやしゅざいちょうあくまのためいき

特ダネを求めて暗黒の死闘地へ乗り込んでいくトップ屋の活躍をスリリングに描いた、人気シリーズ第三弾。ギャング団の女首領との恋がからむ痛快篇。

仲間内でも凄腕と定評のあるトップ屋・黒木三郎は、近頃ネタ不足で経済的にもピンチに陥っていた。折も折、助手のユリが盲腸を患って入院した。週刊実話の編集長・柳生に前借を断られ、弱り果てながらユリを見舞った黒木は、彼女が拳銃売の情報を掴み、春江という女を尾行中に盲腸で倒れたと聞き、予想外のネタにぶつかったことを喜んだ。前科者を装い、もと赤線街で春江に出逢った黒木は、さらに春江が慕う本郷朱実という女を知った。「ハジキが欲しい」という黒木に、朱実は黙って「クラブ・月世界」の特別招待券を渡した。その夜「月世界」を訪れた黒木は、そこが国際賭博場であることを知った。春江を通じ、黒木は貨物船愛岩山丸の船長・大原を知った。その大原の手引で、黒木はマスクをつけた女・朱実と再会した。黒木に艶然と笑いかける朱実だったが、春江の姿をみるや険しい表情に変わり、クラブに出入する春江を激しく非難した。黒木は朱実に誘われ、車で東海道を西へ向かっていた。車は夜明け近くに、伊豆半島の山荘に着いた。山荘には得体の知れぬ男が数名いて、新入りの黒木に疑惑に満ちた視線を投げかけた。意外に大きな犯罪の影を感じた黒木は、その男たちの姿を次々とカメラに収めていった。その頃、東京では自動車会社の高山部長の他殺死体が発見され、警察当局は高山の死が、最近頻々と起きている自動車運搬襲撃事件に関連があるとにらみ…。

日本
製作:日活 配給:日活
1960
1960/1/9
モノクロ/5巻/1384m/51分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】新宿区(歌舞伎町・コマ劇場前広場、同・一帯、地下鉄丸ノ内線新宿駅・ホーム、同・構内)/東京港
【神奈川県】箱根町/相模原市(大垂水)