刑事物語 東京の迷路
けいじものがたりとうきょうのめいろ

刑事物語シリーズ第一弾。刑事殺人事件を老刑事とその息子の敏腕の青年刑事が共に助け合って、犯人を挙げるまでのアクションと人間味を加味した本格的刑事映画

ドス黒い運河の流れに映る暗黒のドヤ街、それは敗残者の掃溜であり、またあらゆる犯罪の温床でもある。冷たい木枯らしが吹くある夜、ドヤ街にほど近い城南警察署の南刑事が殺害された。南刑事は背後3mの至近距離から左上肺部を狙撃され、凶器の拳銃は32口径のコルトで前歴なし、事件発生当時の現場付近の状況から拳銃は消音装置が施されていたというのが、警視庁鑑識課の発表だった。城南警察署に特設された捜査本部では、犯人をドヤ街の住人と推定し、第一に南刑事が握っていた片方のイヤリングの持ち主を突き止める、第二にお礼参りの疑いから南刑事が扱った事件の関係者を洗う、第三に拳銃の線を押すという三つの捜査方針を立て活動を開始した。警視庁から派遣された若い佐藤保郎刑事は、南刑事と警察学校の同期生だっただけに、この事件に人一倍真剣な態度で臨んでいた。「一番重要な部門を私にやらせてください」と捜査課長に申し出る保郎の殺気立った表情を、保郎の父親、城南警察署の佐藤源造老刑事は困惑しながら見つめるのだった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1959
1960/1/3
モノクロ/4巻/1356m/50分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】墨田区(錦糸町駅前)/荒川区(南千住)
【神奈川県】川崎市(新鶴見駅貨物操車場)