恋のため暗黒街の掟に反抗した若いヤクザが、復讐の銃口に追われながら対決する凄絶アクション大作。
神戸の夜。キャバレーから兄貴分の辰吉と連れ立って外にでた立花組の正夫たちを狙って、一発の銃声が発射される。間一髪避けた正夫だったが、辰吉は銃弾に倒れてしまう。犯人は意外にも同じ立花組の幹部立石だった。仲間にも警察にも犯人について口を割らなかった正夫だが、一緒に神戸に駆け落ちしてきた奈美子だけには、それを漏らした。翌日、ボスの立花から呼び出された正夫は、事件の口止料を強制的に握らされ、辰吉殺しがボスの命令だったことを知って愕然とする。葬儀の日、正夫は辰吉の妹・文枝と出会う。兄の死に疑いを抱いている文枝に、なぜか惹かれるものを感じた正夫は、文枝と事件を追っている新聞記者・木元に真相を話すのだった。組を裏切ったことを奈美子に伝え、正夫は木元の計らいで東京に高飛びする。東京のアパートで暮らし始める正夫だったが、常に何者かに尾行されていた。そんな怯える毎日を過ごす正夫の前に奈美子が現われ、一時の平穏を味わう二人。しかし遂に正夫の前に、立花組に雇われた殺し屋・由良が現われた。「俺には俺の殺し方がある」といい、正夫を暗黒街に連れて行き、拳銃を二丁買い入れる。決斗、それが殺し屋由良のやり方だったのだ…。