絞首台の下
こうしゅだいのした

捜査陣に挑戦する凶悪犯の名は?謎が謎をよび、推理が推理をよぶ、怪奇と戦慄の本格スリラー巨篇!

千早は、北海道の開墾地で兄の良と働く明朗な近代娘であった。ある日、兄から渡されたハガキは、10年前から消息を絶っていた許婚・柳本憲からの便りだった。千早は兄の友人である新聞記者・乾を頼り、憲の手紙の発信地である千葉へ向った。連絡船で知人の島本に会った千早は、彼の助けを借りて憲を探したが、ハガキの発信地は意外にも刑務所だった。金網越しに見る憲はやつれ果て、昔の面影はなかった。殺人罪で刑期15年。彼はなぜか不可解な表情をチラリチラリと見せた。その夜、乾と助手の久美子たちと料亭で食卓を囲んだ千早は、憲が船員仲間と喧嘩して殺人を犯したこと、その事件に首をつっこみすぎた乾が新聞社をやめ、独自で通信社を始めたこと、憲が弁護人の控訴のすすめを聞かないことなどを聞いた。数日後、千早が千葉刑務所へ行くと、憲は脱獄していた―。

日本
製作:日活 配給:日活
1959
1959/5/5
モノクロ/91分/シネマスコープ・サイズ/10巻/2486m
日活
▲【北海道】津軽海峡
【千葉県】銚子行き房総交通バス
【東京都】台東区(上野駅前)/千代田区(丸の内ビル街)/北区(赤羽駅)/中央区(銀座)
▲【神奈川県】横浜市(葉山街道)
▲【石川県】砂丘のある海岸
※ビリー・ワイルダー監督作品『情婦』(1957)と同じ手法をとり、結末(誰が犯人か)を脚本家・監督以外のスタッフとキャストには伏せたまま撮影したという。