俺は淋しいんだ
おれはさびしいんだ
最愛の弟を失い、絶望の中から生き甲斐を求めて愛した女は、意外にも弟を殺した共謀者だった。フランク永井の同名ヒット曲を映画化した歌謡メロドラマで、赤木圭一郎が殺された弟役で出演している。
横浜の港に一隻の外国航路貨物船が入港した。乗組員の相原三郎は一年ぶりの帰国で、卒業を来年に控えた最愛の弟・五郎と再会できることを楽しみにしていた。というのも、五郎を立派に卒業させて一人前にすることが三郎の唯一の夢だったからだ。だが弟は死んでいた。あまりの出来事に呆然と立ち尽くす三郎に刑事は、弟の死が埠頭の水辺に落ちて死んだ完全な事故死であること、さらに弟が麻薬中毒患者であったことを告げるのだった。絶望した三郎は同僚・永井の慰めも聞かずに船を去った。その途中、弟の溺死現場近くで三郎は薫という女に会った。バーで働く薫には椎名というやくざのヒモがいた。椎名に金をせびられた薫は、金を工面するために三郎を誘惑する。彼女も心に傷を持つ影のある女だった。三郎はそんな薫を一旦は冷淡に突き放すが…。
日本
製作:日活 配給:日活
1959
1959/5/31
モノクロ/5巻/1335m/49分/シネマスコープ・サイズ
日活
【神奈川県】横浜市(横浜港全景、横浜ノース・ピア(瑞穂埠頭。横浜ノース・ドック)、港の見える丘、山下公園、山下橋、赤レンガ倉庫、バンドホテル、横浜港内の東京湾)