おヤエのママさん女中
おやえのままさんじょちゅう
おヤエシリーズ第一弾。コメディアン若水ヤエ子が田舎出の女中に扮し捲き起す、笑いと涙の爆笑超喜劇篇。
到着した東北線列車から吐き出される乗客たちに混じり、信玄袋を担いだおヤエが出てきた。おヤエは西も東も判らぬ様子で、心細そうにあたりを見渡している。改札口の円柱にもたれながら到着フォームを見つめていた一平は、ニヤリとほくそ笑んで近づき、世田谷の串本家へ行くというおヤエに「連れて行ってやるからついて来い」と言う。親切な人に会えたと喜ぶおヤエだったが、一平が煙草を買いに行くのを待っていると、汽車で一緒だった女性たちが近づいてきて「田舎娘を売り飛ばす気だ」と言うのを聞いて逃げた。表札と住所を記した紙片を見比べたおヤエは、どうやら無事に串本家へ到着したことを喜び、信玄袋を抱え直して「御免下さい」と玄関を開けるや、「バカ」「出て行けっ」と夫婦喧嘩の声。見かねて仲裁に入るおヤエだったが、福島からやってきた女中だとわかると「丁度いい。今日こそは出て行く」と奥へ去ってしまう奥さん。旦那さんには「家で働く以上、夫婦喧嘩の仲裁くらいやってもらわないと困る」と、奥さんをなだめることを頼まれる始末。「引き留めようったってダメよ」と、トランクへ荷物を詰め込みながら言う奥さんへ、「それじゃお手伝いします」と伝えるおヤエは、喧嘩の原因を聞くのだった…。
日本
製作:日活 配給:日活
1959
1959/3/10
モノクロ/5巻/1432m/53分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】台東区(上野駅・構内、同・8番線ホーム、同・駅前、同・改札口)/目黒区(駒場・京王井の頭線沿いの坂道)/千代田区(二重橋、御茶ノ水)/台東区(浅草・仲見世、浅草寺、六区の映画街、浅草日活前、六区突き当りの中華料理店)