逃亡者
とうぼうしゃ

銀行破りの兇悪ギャング団に襲われ、山荘に閉じ込められた十二人の旅客の恐怖と心理葛藤を描く凄絶サスペンス巨篇。

次郎(長門裕之)は、前科者という烙印のために更生しようとしながらも就職できずに腐っていた。そこに島本(垂水悟郎)に多額の報酬を提示され、再び悪事に手を染めてしまう。島本を乗せて運転する次郎だったが、京浜国道を走っている途中で警察に車を止められ、取り調べを受けることに。緊張感が漂う中で、島本はなんと警察をあっけなく撃ち殺してしまったのだった。突然のことに呆然とする次郎は島本のフルスピードで逃げろという命令にただ従うしかなかった。朝、何とか逃げ切った次郎だったが逃亡先の安ホテル“かわせみ荘”ではボスの寺崎と仲間が待っていた。客の一人滝村(近藤宏)がかわせみ荘の異変に気づき、警察に知らせようとするが、ボスの寺崎達に見つかってしまい、ホテルにいた和子(稲垣美穂子)とさと子(小園蓉子)も人質に取られて監禁されてしまう。一方、次郎は人質と過ごしているうちに良心に目覚めてしまい、葛藤するのであった。こうして恐怖に怯える山荘で殺意に血走る銃口が火を噴き、血みどろで壮絶な逃走劇が開幕するのだった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1959
1959/3/25
モノクロ/86分/シネマスコープ・サイズ/9巻/2363m
日活
【神奈川県】箱根(芦ノ湖)
【東京都】狛江市(和泉多摩川の河原)
【静岡県】熱海市