青い国道
あおいこくどう
大海原に憧れ、海に生きる若者の意地と夢を、フランク永井のヒット・ソングに乗せて描く痛快歌謡娯楽篇。
外国航路の船に乗り込む夢を抱きながら関門海峡の連絡船・赤間丸で働く安田隆二は、今日も遠くを通る外国船を見つめながら将来の夢を瞼に描いていた。そんな隆二に好意を抱く赤間丸の船長・吉川は、今は亡き隆二の父とともに若い血潮をたぎらした名うての船乗りだった。吉川の一人娘・加根子と隆二とは、お互いに好意を抱き合う間柄で、映画を観に行く約束をしていた加根子は今日も桟橋で待っていたが、「今日は急用があっていけない」と隆二は立ち去るのだった。約束を破ってまでの隆二の急用とは、欠員があると聞いた捕鯨船にて乗せてほしいと頼むことだった。しかし捕鯨船の大友船長は「乗りたけりゃおふくろの許可を貰うんだな」と素気ない。というのも、海難事故で夫を失った隆二の母せつの「隆二は絶対に遠洋には出さない」という堅い決意を知っていたからである。その頃、黒鯨亭では吉川を相手にせつが、隆二は遠洋航海を諦め真面目に働いていると自慢話。いささか酩酊した吉川が、自宅に帰って加根子に隆二との結婚話を切り出したところ、船に乗るのなら嫌だと猛烈に意見され、タジタジするのだった。一方、乗船を諦めきれず捕鯨船の船底に身を隠していたものの大友船長に見つかり、つまみ出されてしまった隆二はバーでヤケ酒をあおり、大喧嘩する始末。そんな隆二を、じっとみつめている男がいた…。
日本 製作:日活
日活
1959
1959/2/4
モノクロ/52分/シネマスコープ・サイズ/5巻/1422m
日活
【山口県】下関市(関門海峡、林兼産業・ソーセージ工場、火の山ロープウェイ、下関水族館、関門トンネル、大和町漁港) 
【福岡県】北九州市(門司港)