不道徳教育講座
ふどうとくきょういくこうざ

色事師の不埒者が地位のある役人に成りすまし、その立場を利用して好き放題な生活を送ろうとするが…。独特なユーモアと風刺が効いた三島由紀夫の原作を映画化した喜劇。

藤村は殺人以外のあらゆる犯罪を犯した「世にも不道徳な男」である。結婚詐欺罪で何度目かの刑期を終えて出所した時には、彼に騙されてなお彼を忘れられない女達や、大金を持ち逃げされて仕返しを企むギャング達が待ち構え大混乱になった。ちょうどやって来た列車に飛び乗りその場をやり過ごした藤村は、列車の中で自分と瓜二つの男・相良を見つける。藤村は寝込みを襲って自分と相良の服を交換し、相良に成りすますことにする。一方、追ってきていたギャングは藤村と間違えて気絶している相良を拉致していった。藤村はその場しのぎで相良に成りすましただけだったが、相良は文部省の役人で道徳教育界の権威、列車が到着すると市長や学校校長からの歓迎の嵐が待っていた。気をよくした藤村はしばらく相良として生活することを決める。しかし校長の朝吹家に迎え入れられると、教育一家の真っ当な家庭とは表向きだけで、その家族は藤村も驚くほどの不道徳者ばかりだった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1959
1959/1/9
モノクロ/10巻/2404m/87分/シネマスコープ・サイズ
日活
【長野県】上田市(上田市役所前)/小諸市/軽井沢町(川端康成氏別荘)
【東京都】国立市(国立駅前)/立川市(諏訪通り?)