獣のいる街
けだもののいるまち
愚連隊が暴れる歓楽街で一人敢然と立ち向かう男の意気と、非情の世界においてなお固く結ばれた兄弟の絆を描くアクション篇。
元やくざの幸吉は今ではすっかりかたぎになって、繁華街の中でコーヒー店を営んでいた。幸吉には次郎という弟がいて、ある罪を償い刑務所から出てくると、共にコーヒー店で一生懸命働いた。改心した弟の姿を見て涙が出るほど嬉しかった幸吉は、彼のために職を探してきた。次郎も昔の悪友の誘いを断って工員として真面目に働いた。そんなある日、次郎は恋人との結婚を認めてもらうため彼女の実家を訪ねたが、「お前たち兄弟は人間の屑だ」と激しく罵られ、堪えきれずひと暴れしてそのまま姿を消してしまった。次郎の行方が分からぬまま時が過ぎ、最近ではコーヒー店のある繁華街で愚連隊が暴れ回っていた。その親分であり、また幸吉の元兄弟分でもある圭介は、この土地を買い占めるために幸吉に協力するよう求める。幸吉はもうやくざとは関わりたくないと頑なに断ったが、圭介は次郎の居場所を知っていると脅し始める。
日本 製作:日活
日活
1958
1958/12/17
モノクロ/95分/シネマスコープ・サイズ/10巻/2617m
日活
【神奈川県】川崎市(川崎映画街、貯水場)