俺らは流しの人気者
おいらはながしのにんきもの
大学のラグビー選手と流しの人気コンビの美しい男の友情を、恋あり、唄あり、アクションありで描く感動の青春篇。
同じ部屋に下宿する大学の同級生・河野民雄と笹川一郎は二人ともギターと唄がうまく、美しい友情で結ばれていた。民雄には青春を楽しめるだけの仕送りがあるが、一郎は母一人子一人、学費から生活費までアルバイトで稼がねばならなかった。一郎は昼間は大学で勉強し、夜は銀座でコンビの藤井とギターを流す。一郎の若々しい美声は、絶対の人気があった。アコーディオンの藤井には、兄思いの君子という優しい妹がいた。民雄のラグビー部の先輩・大木が部員たちを度々連れて行く「チャイム」は父娘二人の家庭的な雰囲気のバーで、娘の千代子はいつもラグビー部員たちを歓迎した。ある日、一郎の母とみが上京してきた。アルバイトを休めぬ一郎に代わり、民雄がとみを駅に迎えに行き、親切につくした。その晩のこと、藤井の妹・君子が、銀座のボスであり、キャバレー「ヴァージニア」の社長である山中に暴行されかかり、死にものぐるいで抵抗してパー「チャイム」に逃げこんだ。かねてから君子の美貌に目をつけていた山中が、藤井の借金を肩代わりと引き替えに君子をもらうと脅迫していたのだった。皆で相談し、君子は民雄と一郎の下宿に身を隠すことに決まった。数日後、観劇中に心臓発作を起こしたとみは、直ぐ手術しなくてはいけないと診断された。これを聞いた民雄は、先輩・大木に入院費用を借り、一郎に代わって藤井と組み、銀座を流していたある晚、藤井が山中の乾分らの襲撃にあった。たまりかねた民雄は得意のストレートを彼らに浴びせ、かえって山中らの憎しみを買ってしまい…。
日本 製作:日活
日活
1958
1958/10/29
モノクロ/65分/シネマスコープ・サイズ/7巻/1792m
日活