太陽をぶち落せ
たいようをぶちおとせ

真実の愛を求めて彷徨し、苦悩する少年の叫びと姿を通して、現代のモラルと多感な思春期の群像を描く異色青春巨篇!

北東炭鉱社長大須賀禎蔵は妻澄江が自殺するとその一周忌も済まぬうちに若く美しい蘭子を後妻に迎え入れた。吾郎が自分の家庭に嫌悪を感ずるようになったのはその頃からだった。蘭子が大須賀家に来てからもう一年になった今でも吾郎は蘭子を母と呼ばなかった。蘭子は若く美しい女性で吾郎も好きだったが、それだけに死んだ母を思うと新しく母の座についた彼女を許し難く憎く思うのだった。そんなある日、予備校で知り合ったグループの美恵子等と遊びに行ったバー「ドン」で吾郎は愚連隊と大喧嘩し警察に拘留されてしまった。幸い警察署に禎蔵の親友である小島刑事がいたので吾郎は釈放されたが、小島から事件を聞いた禎蔵は翌日吾郎を呼んで激しく怒った。しかし、吾郎は禎蔵の再婚をなじり二人の論争を止めようとした蘭子を呆然とさせるのだった。その日禎蔵が出張旅行に出掛けた後、禎蔵の秘書青野は蘭子に逢引きを迫った。蘭子と青野は以前恋人同士だったが、禎蔵が蘭子に結婚を申し込んだとき、青野は職を失うことを怖れ蘭子を諦めたのだった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1958
1958/10/1
86分/10巻/2342m/モノクロ/シネマスコープ・サイズ
日活
【福島県】猪苗代町・磐梯町・北塩原村(磐梯山、小野川湖)
【東京都】台東区(浅草・裏通り、浅草観音境内、隅田公園)