未練の波止場
みれんのはとば
松山恵子のヒットソングの映画化で、夜霧の波止場に捲き起こる恋とアクションの娯楽篇。
危うくぶつかりそうになった、タクシーとオープンカー。タクシーの運転手はオープンカーを運転しているのが健次だと知ると、急にペコペコした。健次はタクシーの乗客・秋子に気づくと「僕の車で横浜を御案内しましょう」と近づいた。繁華街、ドライブウエイ、遠い砂浜...二人は、初対面とは思えないほど打ち解けていった。健次に唇をふさがれた秋子は夫がいると打ち明けたが、唇はより強くふさがれた。秋子の夫・英作は洋酒の闇ブローカーで、今まで何度も彼女を捨て、その度に秋子は夫の後を追って来た。しかし今度は、夫と別れるために夫を探していたのだった。孤独な女の魂と、愛を知った男の心が、その夜二人を結びつけた。女を愛し始めた健次は、浮き草のような生活が嫌になって来た。しかし郷田親分は、彼の片腕とまで言われている健次を手離すわけがなく「足を洗う時は、俺もお前も駄目になる時だと思ってくれ」という親分の言葉が、健次の心を冷たく刺した。健次は何とかして秋子を倖せにしてやりたいと思い、そのだめだったら秋子を夫へ帰してやっても良いとさえ思うようになっていた。ところが英作は、郷田親分の女・道子と駆け落ちをする相談をしていたのだ…。
日本 製作:日活
日活
1958
1958/10/15
モノクロ/49分/シネマスコープ・サイズ/5巻/1345m
日活
【神奈川県】横須賀市(走水海岸、観音崎ホテル、観音崎トンネル、浦賀の町、浦賀港)/三浦市(剱崎、三崎海岸)