俺は情婦を殺す
おれはおんなをころす
弟分の仕組んだわなに落ちたとも知らず、狂ったように血を求めるやくざの男を迫真のカメラで描いた異色活劇篇。

「俺がお前の女房に何をしたというんだ…」乱斗にもつれた倉三の拳銃が偶発し、倉三の後の言葉を消した。倉三親分の身代りで刑務所に入っていた仲次は、弟分の岡健から「親分が仲次の女房を手ごめにした」と聞き、刑務所を出て直ぐ倉三親分を殺しにやって来たのだった。翌日の新聞には「容疑者伊吹仲次全国に指名手配」という記事がデカデカと載り、捜査陣が仲次を追い込んでいった。「捕まる前に女房の礼子も眠らせる。ただ、子供だけが心配だ」仲次は唯一人の味方・岡健に子供を頼むと行方をくらました。捜査陣のところに、仲次が情婦の家に潜伏していると云う情報が入った。しかし、警察が踏み込んだとき仲次の姿は見えず、仲次の無実を信じる情婦の玉枝が涙の跡を見せて立たずんでいた。いよいよ金に困った仲次は、岡健に金と拳銃を届けるように頼んだ。汽笛が流れると桟橋の上に、二つの黒い人影。仲次と、岡健の使いで金と拳銃を持って来た男だった。二言、三言、言葉を交すと、二つの影は離れて行った。と十数歩歩いたところで突然男が振り返り、銃声がこだますると、仲次の体は黒い波の中に消えて行った…。

日本
製作:日活 配給:日活
1958
1958/8/5
モノクロ/5巻/1445m/53分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】渋谷区(地下鉄銀座線運転席からの銀座線渋谷駅主観、銀座線渋谷駅ホーム、渋谷駅ハチ公口、センター街方面からの渋谷駅全景俯瞰、道玄坂、神泉付近、銀座線渋谷駅入口階段、宮益坂付近、東急文化会館屋上、銀座線高架軌道上、東急文化会館と銀座線渋谷駅を臨む宮益坂上)/千代田区(丸ノ内日活全景、同入口切符売り場~テケツ)