獅子文六の人気小説を『嵐を呼ぶ男』の井上梅次のメガホンで映画化したホームコメディ。豪華キャストの競演で、6組の夫婦の喜怒哀楽を風刺とユーモアで描く。
大川家では女房・みはるが稼ぎ頭で、亭主・蒼馬が主夫稼業。今日も婦人雑誌の編集者をしているバリバリのキャリアウーマン・みはるが鞄を抱えて家を飛び出し、蒼馬がエプロン姿でお見送り。そんな大川家に引っ越してきたのは貧乏学生夫婦の倉田達夫とノリ子。一方、仕事中のみはるのもとに従姉の松江が田舎から訪ねてきた。松江は田舎で亭主・庄吉と電気商を営んでいたが、聞けば、20才も年下の明に現を抜かし、夫婦喧嘩の挙句、家出して来たという。その後をまた明が追ってきて離れない。それをようやく振りきってきた訳だった。みはるはいたく同情し、自分の家においてやることにする。だがみはるが松江を連れて帰ってみると、倉田家の歓迎会で大川家は大騒ぎ。みはるは怒り出して大磯の姉夫婦の所へと飛び出し、松江も居にくくなって明のところに帰ってしまうのだった。