麻薬3号
まやくさんごう

国際港神戸の暗黒街を舞台に、命知らずの男達の凄絶な死闘と、体を張った女達のエロティシズムを赤裸々に描いた異色活劇篇。

神戸の港町では、ちょっとした前科もので有名な慎二は、女たちにも人気のある男だった。赤新聞を発行する「文化レポート社」を任されていた慎二の事務所に、ある日「小田という男を探して欲しい」と、啓子が訪ねて来た。慎二は、麻薬中毒患者の巣窟である地下室に啓子を連れていくが、あまりの惨状に彼女は逃げ出してしまう。地下室には慎二の見慣れぬ男がいたが、その男こそが小田だった。数日後、小田が殺人事件の犯人として自首したことを知った啓子が事務所を訪ねてきた。すでに慎二に惹かれていた啓子は慎二に身を委ね、二人の奇妙な夫婦生活が始まるが、危険な麻薬取引に慎二が関わっていることを知った啓子は、黙って出ていってしまった。啓子を忘れられない慎二のもとに「麻薬3号」すなわちヘロインを盗んで捌こうという誘いが来る。啓子に逃げられ自暴自棄になっていた慎二は話に乗るが、女ボス紫都の一味に捕まり、危険な取引の先棒をかつがされてしまう。その頃、やはり慎二を忘れられなかった啓子は、「文化レポート社」の事務所を訪ねてきていたのだった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1958
1958/2/12
モノクロ/10巻/2614m/95分/シネマスコープ・サイズ
日活
【神奈川県】横浜市(横浜港)
【兵庫県】神戸市(神戸全景空撮、神戸駅・ホーム、同・駅前、栄町通・山下汽船神戸支店前付近、元町高架通商店街、三ノ宮・三宮劇場前、同・ガード下、北長狭通、メリケン波止場、モダン寺、諏訪山公園、摩耶ロープウェイ、摩耶山頂展望台、下山手通・神戸栄光教会付近、夢野墓地、読売新聞神戸支局屋上、神戸市役所花時計、税関附近、阪神国道、三ノ宮駅前、トアロード、神明国道)/明石市(舞子海岸)