美徳のよろめき
(びとくのよろめき)
一人の美しく優雅な人妻が倦怠期の訪れとともに邪恋におぼれゆく、美徳によろめく人妻の恋の虚脱を描く文芸巨篇。“よろめき夫人”なる新語が生まれるほどに話題を読んだ、三島由紀夫ベストセラー小説の映画化。
監督
中平康
キャスト
倉越節子=月丘夢路 倉越一郎=三國連太郎 土屋=葉山良二 女優のような女=南田洋子(特別出演) 藤井景安=千田是也 飯田=安部徹 とみ=高友子 牧田与志子=宮城千賀子 牧田=信欣三 土屋省三=芦田伸介 指圧師=西村晃 女医=北林谷栄 マダム秋子=渡辺美佐子 伯父=汐見洋 洗濯屋の小僧=草薙幸二郎 倉越菊夫=青砥方比呂 叔父=伊藤寿章 伯母=相馬幸子 紀子=堀恭子 叔母=原恵子 祖母=立花泰子 看護婦=竹内洋子 ボーイB=須藤孝 ボーイC=林茂朗 ナレーター=高橋昌也 相原巨典 河野弘 秋津礼二 泉桂子 志賀夏江 川村昌之 節子の少女時代=月丘洋子 元子=堀川京子 ボーイA=二谷英明
脚本
新藤兼人
音楽
黛敏郎
その他スタッフ
原作/三島由紀夫 撮影/岩佐一泉 照明/藤林甲 録音/神谷正和 美術/松山崇 編集/辻井正則 助監督/西村昭五郎 製作主任/亀井欽一 スクリプター/君塚みね子
躾の厳しい、門地の高い家に育った節子は親が決めた倉越一郎と結婚し、幼稚園に通う男の子がいる母である。結婚によって“男性”を知り、三年目ころから夫婦のいとなみも間遠になっていた節子だが、ゆくゆくは官能の海に漂うように宿命づけられていた。節子は、結婚前に避暑地で唯一度接吻したことのある青年・土屋を時折思い出した。ほんの一瞬、しかも拙劣であったことが、かえって重要性を高めていた。町で偶然顔を合わす土屋は、引き締った体つき、消極的な風情と抒情的な唇は少しも変っていない。祖母の葬式の日、節子は土屋から誘われたが、わざと約束をすっぽかした。節子は道徳的な恋愛、空想上の恋愛をはじめようと思ったのである。決して許さなければよい。“土屋が相手なら、私の道徳的恋愛は巧く行きそうだ”と節子は信じた。しかし、約束を破ったあとのあいびきで「僕は真裸でご飯を喰べるのが好きなんだ」と言った土屋の言葉に、節子はその夜、床の中で一組の男女が全裸でとる食事のことを官能的な絵図面として空想した。“決して許さない”ことを前提とする道徳的、空想的な恋愛の企てから出発したはずなのに、節子は何度目かのあいびきで旅行に誘った。季節はずれの閑散な山のホテルへ旅に出た二人は、体をぶつけ合うように不器用に結びつき、朝日の差し込む部屋で“例の”全裸の食事を実演した。それ以来節子は会うたびに身体を任せ、月経が来ない不安を土屋に隠して、あいびきを重ねた…。
製作国:日本 製作:日活
配給:日活
製作年:1957
公開年月日:1957/10/29
上映時間ほか:モノクロ/96分/スタンダード・サイズ/10巻/2637m
© 日活

ロケ地

【東京都】千代田区(東京駅改札口、日比谷公園)/港区(新橋駅前)
【神奈川県】鎌倉市(鎌倉駅、横須賀線二等車内、海辺の道、海辺のホテル、大船駅、鎌倉の海辺)
【長野県】軽井沢町 

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