「流木」より 女豹とならず者
りゅうぼくよりめひょうとならずもの

義理人情に厚い山の男、新しい理想に燃える青年社長、野生的な魅力溢れる美女が、大森林の中の飯場を背景に繰り広げる恋と活劇を描く痛快娯楽大作。

山奥にある野谷組の飯場に鉄が帰って来た。鉄は五年前、競合である横田組の人夫を殺した罪で刑務所に服役していたのだ。「お前の帰りをいつまでも待っている」と言ってくれた優しい親方に再会するため、厳しい獄舎での生活を乗り切った鉄だったが、その親方は一年前に死んだと聞いてその場で泣き崩れてしまった。死んだ父親の跡を継いで野谷組の社長になっていた克太郎は、そんな鉄の父親への一途な思いに胸を打たれ、再び山で使うことに決めた。久しぶりに山に帰って来た鉄は大張り切りで仕事に取り組んだが、賭博や飲酒の禁止をはじめとする克太郎が掲げる山の近代化方針が性に合わず、こっそり博打を開き始め、次第に飯場の他の人夫たちも鉄の仲間になっていった。そんなある日、克太郎に想いを寄せるお美津が木の葉に隠れて水浴びしている姿を鉄が偶然目撃し、そのお美津の美しい肢体に鉄は我を忘れて飛びかかってしまう。

日本
製作:日活 配給:日活
1957
1957/4/17
モノクロ/10巻/2453m/90分/スタンダード・サイズ
日活
【静岡県】榛原郡川根本町(千頭、香代、東京営林区千頭営林署管内の森林地帯、大井川上流)