唄祭り喧嘩旅
うたまつりけんかたび
躍進日活が全国ファンの期待に応えて長門裕之主演によってくりひろげられる痛快仁侠の娯楽時代劇

おろち祭りに町中がわきたつ宵のことだった。お千世は参詣の帰りに雑沓にもまれているうちに兄の浦の仙吉にはぐれ、的矢一家の親分藤平、代貸橋蔵らにつかまった。仙吉はこの地に古くから名を売った今は亡き紀の川の親分の跡目。藤平にはこの仙吉が眼の上のコブだったが、お千世には色目を使うという男だった。一方仙吉は的矢の賭場に現われ、的矢の乾分稲吉や松らと大喧嘩になった。仙吉は眼を患っていたが喧嘩は滅法強い。的矢一家はなすすべもない。地団駄踏む藤平の前に、厄介になっている恩返しにと助っ人を申し出た若者があった。三崎の半太郎といい、旗本の父に勘当されて放浪中、この一家に草鞋を脱いでいる男。男前で腕も立ったが、金にも色にも超然たる変わり者だった。単身仙吉の家に殴り込みをかけた半太郎は、兄は眼が悪いからと助けを求めるお千世には眼もくれず、仙吉と刃を交えた。だが、この騒ぎの間に藤平の乾分たちがお千世をさらって逃げ出すのを見た半太郎は、女をいためて勝負をつけては男が立たぬと勝負お預けにして引き揚げてしまった。

日本
製作:日活 配給:日活
1957
1957/2/13
62分/7巻/1686m/モノクロ/スタンダード・サイズ
日活
【埼玉県】新座市(平林寺)