愛は降る星のかなたに
あいはふるほしのかなたに
スパイ・ゾルゲ事件に連座した尾崎秀美の書簡集をもとに、売国奴と罵られながらも愛を貫く夫婦の絆を描く。尾崎(映画では坂崎)役に森雅之、16歳の浅丘ルリ子が娘役を初々しく演じている。
昭和16年10月15日、元内閣嘱託で評論家の坂崎秀美はスパイ・ゾルゲ事件に関与したかどで検挙された。日本のためにやったと坂崎は特高の取り調べにも決然と説を曲げなかったが、妻・栄子、娘・知叡ら家族のことを考えると思想に生きたとはいえ断腸の思いだった。栄子にとっては坂崎が本当に売国奴であったかは拭い切れない疑問だったが、夫婦の仲人を務めた杉浦弁護士は、ことの経緯を語るのだった…。昭和11年の正月、画家・宮部の伝言により坂崎はゾルゲと初めて会うが、ゾルゲがコミンテルンの諜報部員であることを知り、激怒して協力を拒否する。だがその翌日、二二六事件が勃発。軍部の横暴が祖国を倒壊させることを悟った坂崎は、煩悶のうちゾルゲとの協力を決意する。坂崎は東亜研究所を設立、その後、近衛内閣嘱託となりシナ事変を迎える。その頃、坂崎の同級生だった新木特高課長らはゾルゲを追い始めていた。やがて独ソ開戦。ゾルゲは日本の北進阻止を坂崎に命じる。
日本 製作:日活
1956
1956/11/7
モノクロ/94分/スタンダード・サイズ/11巻/2583m
日活
【神奈川県】鎌倉市(鶴岡八幡宮)/横浜市(横浜の埠頭、東横沿線の道)
【東京都】港区(虎ノ門、赤坂離宮前、赤坂プリンスホテル)/千代田区(帝国ホテルロビー、日比谷音楽堂)/台東区(上野博物館)/豊島区(池袋・豊島公会堂)/府中市(府中刑務所)