若いお巡りさん
わかいおまわりさん
小鹿あい子原作。ビクターの大ヒット曲の映画化作品で、人気歌手曽根史郎も出演する笑いと涙の明朗歌謡篇

陽が沈み、夜霧に巷の灯がともる頃―上野駅裏の交番はてんやわんやの忙しさ。西郷さんの銅像が見下ろすこの公園付近はポン引き、家出娘、タカリからアベック、愚連隊、酔っ払いまでが世話を焼かせるからである。情にもろいが元気一杯、若さに溢れる太田健吉は新米巡査。この交番には他に、美男子でチャッカリ屋の鈴木巡査、気の落ち着かぬ大食いのウッカリ屋山口巡査、気が弱く涙もろい高松巡査、歌のうまい曽根巡査がいる。お人好しの上役で巡査組長の山村はおこりん坊だが、その娘の美しい京子は彼らにとって、甘い青春の歓びを運んでくる恋の女神である。ある日、交番では山口巡査が本署から電話で大目玉をくらっていた。交番備え付けの自転車を盗まれたからである。昇級試験を前にして、この大失敗に山口巡査はションボリして口を利く元気もない。これを見た鈴木巡査はさすがにチャッカリ屋、得意の悪知恵を働かせて、若い健吉に責任を取ってもらおうと名案を考え出した。

日本
製作:日活 配給:日活
1956
1956/11/14
モノクロ/7巻/1741m/64分/スタンダード・サイズ
日活
【東京都】台東区(上野全景、上野公園、上野駅公園口、西郷隆盛の銅像前、石段附近、上野公園裏口の駅前、不忍池、池之端近辺、上野動物園、弁天橋、上野東照宮、上野公園坂下交番)/中央区(尾張町交差点)/北区(田端・童橋、同・東台橋)/多摩川