悪魔の街
あくまのまち

現金輸送車襲撃を計画するギャング団の虚々実々の騙し合いを河津清三郎主演で描く。鈴木清順(清太郎名義)監督3作目にして初の和製ノワール作品。

殺人強盗容疑の大庭は、護送中に子分の木本の協力により脱走に成功。警察の緊急手配が敷かれる中、香港に逃亡するための資金集めに仲間をかり出した。大庭の命令で早崎に買収された騎手の萩原は、八百長レースを承諾するが遠山組のボスに倍額の金で誘惑され、早崎を裏切った。資金集め計画に失敗した大庭は、競馬の巨額の売上金を運ぶ銀行の現金輸送車を襲うことを決めた。早崎には貴美子という恋人がいたが、彼女の兄・戸川巡査は大庭逮捕の殊勲者であり、いつか復讐があるのではないかと思うと心苦しかった。そんな折、大庭の脱走に協力した木本が殺され、続いて現金輸送車襲撃計画のために調査をしていた大庭たちを見つけた久保刑事が、射殺された。早崎はこの冷酷な仕打ちに心苦しくなるばかりだったが、かつて自分の罪を被ってくれた大庭に何も言えなかった。しかしその夜、大庭と早崎を乗せた車が、夜道を自転車で走る貴美子の兄・戸川巡査を轢殺してしまう。貴美子を思って苦悶し続けた早崎は、大庭逮捕のため警察に協力する決意をするが・・・。
日本
製作:日活 配給:日活
1956
1956/7/12
モノクロ/9巻/2168m/79分/スタンダード・サイズ
日活
【東京都】千代田区(日比谷交差点)/中央区(月島・月島東映前の道)/品川区(大井競馬場)
【神奈川県】横浜市(日本石油精製株式会社横浜製油所)