洲崎パラダイス 赤信号
すざきぱらだいすあかしんごう

新珠三千代と三橋達也の共演で、一文無し同然で洲崎の遊郭街に流れついた腐れ縁の男女を描く。『幕末太陽傳』の川島雄三監督が、どうにもならないのに別れられない人間の哀歓をすくい取った傑作。

職もなく財布の金も尽きかけていた義治と蔦枝。勝鬨橋でバスに乗り、流れ着いたのは洲崎にある遊郭街「洲崎パラダイス」だった。橋のたもとの飲み屋に入ると、蔦枝はそこの女将であるお徳に二人の職を頼んだ。お徳は面食らったが、常連客に慣れた様子で楽し気にお酌する蔦枝の振る舞いを見て、しばらく家に置いてやろうと決めた。蔦枝はその飲み屋の女中として、義治はお徳が紹介してくれた蕎麦屋の出前として、二人はやっと地に足をつけて生活していくことができた。しかしある日、蔦枝が常連客と出掛けたまま帰ってこなくなり、義治は慌てて探し始める…。

日本
製作:日活 配給:日活
1956
1956/7/31
モノクロ/81分/スタンダード・サイズ/9巻/2223m
日活
【東京都】江東区(洲崎特飲街、木場附近、洲崎遊郭の橋、洲崎橋、沢海橋、洲崎神社境内、弁天橋、掘割の船着場、秋木橋)/中央区(勝鬨橋)/千代田区(神田附近)/墨田区(吾妻橋)