ドラムと恋と夢
どらむとこいとゆめ
世界一のドラマーを夢見る通称“フラ公”が、恋する盲目乙女のために賞金レスリングに躍り出る!笑いと唄と踊りが満載のミュージカルコメディ黄金篇。
騒音と共に明け暮れする遊園地に立ち並ぶ、見世物小屋。そこで蛇の縫ぐるみを着て毎日を送る通称フラ公は、一流ドラマーになることを唯一の夢として、今日も裏地でバケツをドラムがわりに叩いていた。頭上に親方の雷が落ちると、いつものようにフラ公は食物屋スマイルの親父のところへ逃げ込んだ。そこで彼は、無銭飲食をする盲目の可愛いい娘・待子と知り合った。二、三年前に急に眼が見えなくなったという彼女は田舎から三万円の治療費を持って上京したが、悪い男に三万円を盗られ、途方に暮れてて死ぬ決心をしたと言う。これを聞いたフラ公は“僕は一流の音楽家だから”と、治療費を出す約束をしたうえ、今夜の野外ジャズ演奏会では自分がドラムを演奏するのだと言ってしまった。演奏会は、スマイルの親父と仲間のサブの声援の声色で何とか無事に乗り切り、待子は素晴らしい演奏にフラ公を信じきってしまった。だが、問題の三万円は当てがない。親方へ前借りを頼むも聞き入れられず、困り果てて歩くフラ公の目にとまったのは“今夜特別サービス!殺人コングに挑戦し勝った者には賞金三万円を進呈す”の文字。かくしてフラ公は、レスリングで殺人コングに挑戦するのであった。ところがフラ公が、リングで眠ってしまったから大騒ぎ!仲間のサブの考えで、眠り薬をコングに、興奮剤をフラ公にと計画していたのだが、どうやら逆にしてしまったようで…。
日本 製作:日活
日活
1956
1956/5/17
コニカラー/55分/スタンダード・サイズ/6巻/1515m
日活