続 警察日記
ぞくけいさつにっき

絶賛好評を博した「警察日記」の続篇。東北の田舎町の警察署を舞台に、数々の挿話で現代の世相を描き出す久松静児監督の文芸野心大作。

秋空に雄姿を見せる磐梯山の麓、牛方町の郊外。明治時代に建てたような古臭い木造の牛方町警察署の中では、警察官が大童わ。鉄道自殺未遂の百姓娘ヨネを詰問していた神成係長は、彼女が明日婚礼を控える身と知り恋人と父親を呼んだが、自殺の原因が分からないと言う。それもそのはず、ヨネは姉婿の子を宿していたのだ。調室では斎藤巡査が、米泥棒の容疑で逮捕された紫田弥六を自白させようと懸命。貧しい彼の家には幼子がいるため、やむを得ず身に覚えのない犯行を自認した。町では豊年祭を控え、夕方5時ころ風速50メートルの台風が来るというのでテンヤワンヤ。町役場では台風対策の泥縄式会議を行っていると、ストリッパー上がりの巫女のお告げで大火事が起きると脅かされ大慌て。その頃、警察署では無銭飲食で留置中の色男の面会に立会った若山巡査が女とのイチャつきにあてられ、犬に噛みつかれた男が駆け込み、署長は柿崎次席の夫婦喧嘩を仲裁。借金の代わりに酌婦に出した女房が戻ってこないと幼子を背負って泣きつく男、封筒を売りにきた警察署の大先輩・駒田老人、バス会社の抜き打ち身体検査は人権擁護委員として黙認出来ないと憤慨する女車掌…次から次へとやってくる人たちで大騒ぎ。さらに近くの消防署の屋上では、消防団長はじめ全員が、鐘と太鼓に合わせ巫女を真ん中に踊り狂っている。巫女のお告げで火事が予期出来れば、消防署も大助りというところだが…。

日本
製作:日活 配給:日活
1955
1955/11/16
モノクロ/119分/スタンダード・サイズ/13巻/3266m
日活
【福島県】郡山市/猪苗代町(川桁駅前)
【茨城県】つくば市(旧・筑波警察署~牛方警察署の設定)
【埼玉県】毛呂山町(八高線・毛呂駅~東北の一駅の設定)
【神奈川県】川崎市(豊年祭り再現)