ジャズ・オン・パレード 1956年 裏町のお転婆娘
じゃずおんぱれーどせんきゅうひゃくごじゅうろくねんうらまちのおてんばむすめ
陽気なお転婆娘チエミをめぐり、善意の人々の描き出す笑いとペーソスの豪華ミュージカルコメディ。
興行師の北川と芸能プロデューサー町田は、日本興行界の大御所である大山に門前払いを喰った帰りがけ、落ちていた葉書から大山の孫娘・恵美子の家出を知り、弱点を握ったとほくそ笑んだ。その頃、銀座の裏町のとあるレストランでは、カレーライスを三杯平らげたものの五十円しか持っていなかった小娘が、ジュークボックス代わりにスコキアンを歌っていた。その素晴しい歌声に、たちまち金は集まった。その金を支払って店を出た小娘は、浩介ら流し連中がいる溜り場へ連れていかれた。彼女はエミイといい、年は十九才。東京見物に憧れ、祖父に詫び手紙を書いて家出して来たと言う。出て行ったエミイと入れ違いに、北川と町田が入って来た。大山がついにジャズショーの企画に乗ったと言うのだ。そして、恵美子という十九才の唄のうまい少女を探していた二人は、浩介達からエミイの話を聞くと、慌てて飛び出して行った。その頃、エミイはバー街の小路で花売娘のルリ子と出逢った。ある日曜、童話詩人・佐川は、浩介達と孤児院光の家を慰問した。孤児院の経営者は若原静江。食堂で会が始まると、静江の娘ルリ子がエミイをつれて来た。エミイの歌う「小豚の歌」に子供達も大人も大喜び。その時、土建屋のボス石井が借金の催促に来た。この窮地に、エミイや浩介達はバンドを作って光の家を救おうと決意。浩介らはエミイを北川と町田へ売り込んだ。彼らが探している恵美子がエミイだと思ってる二人も、夢の実現が近いと大喜び。いよいよ資金集めが始まるが…。
日本 製作:日活
日活
1955
1956/1/3
モノクロ/92分/スタンダード・サイズ/10巻/2525m
日活