青空の仲間
あおぞらのなかま

青空のように明るい笑い、流れる白雲のように漂々とした哀愁!恋と友情が綴る青春の哀歓!日活青春明朗珠玉篇。

月島の工場街に朝のサイレンが響く頃、掘割沿いに並ぶ長屋の折箱屋の二階から南洲、北洲の二人は寝ぼけ顔でご出勤になる。二人は幼馴染で、上州から志を立てて上京した電話局の工夫で無類の好人物だ。給料は二人とも一万八百円也。給料日には前借金をごっそり引かれるが、貧しくとも、つましい生活を楽しんでいる純情な青年達だ。今日も二人は五月晴れの空中でアパートの裏窓を覗きながら、鼻の下を伸ばしていると、偶然泥棒を発見した。これは表彰ものだ。警察から金一封も出ようというもの。心浮き浮き天狗食堂へ出かけた。天狗食堂は二人の行きつけの安直な外食券食堂で、看板娘のお春ちゃんは二人の心のマスコットでもある。しかし、このお春ちゃんを目指すもう一人の男にタクシーの運転手鈴木がいた。二人は鈴木が邪魔で仕方がないが、とにかく月給と賞金を見込んでお春ちゃんを隅田公園に誘うことに成功して、公休日に三人いそいそと出かけた。だが、突然現れた馴染みの玉ノ井の女、定子と福子に邪魔されてろくなことはない…。

日本
製作:日活 配給:日活
1955
1955/8/2
モノクロ/9巻/2519m/92分/スタンダード・サイズ
日活
【東京都】中央区(月島の停車場付近、並木通り)/台東区(浅草奥山劇場※浅香光代一座、隅田公園)/墨田区(玉ノ井)/千代田区(皇居前お堀、御濠端)/▲(電車通り、警察署の前、ゴルフ場を眺望するテラス)