猿飛佐助
さるとびさすけ

フランキー堺が浮気ものの猿飛佐助に扮し恋とスリルを求めてまき起こす珍妙キテレツな大爆笑喜劇映画!

桐一葉落ちて天下の秋を知る。時は正に風雲急を告ぐる、戦国時代。どの藩でも、軍備増強に大童であった。今日もまた、ここ信州新手村には松平藩募集隊が鳴物入りで賑やかに練り歩いていいた。折しも色事にかけては天下一品の猿飛佐助が村人達と悶着を起こし、怪力持ちの生臭坊主の清海和尚と大乱闘の真最中。たまたまこの二人の大奮戦ぶりを見て感服した募兵隊長の滋野蛸十郎は志願を進めるが耳もかさずに大暴れ。この御両人、腕も強し色事にかけても大のしたたか者と来ているから、さる郷土の息女かめ女の婿選びが武芸の試合に決められると聞いて、早速参加に及んだものの、皮肉にも紅白試合で勝残った二人がかめ女の婿という奇妙なことと相なった。喜びを分かち合うのも束の間、才色兼備の呼び声高かった筈のかめ女が、何とおかめそっくりの醜女ときたから大変、あわてて逃げ出した佐助と清海の二人、やむなく松平藩の募兵に志願。かくして兵隊になった二人は滋野の許で猛練習を受けることになったが、女には目のない御両人、早くも飯炊き女では勿体ない位の美人、あざみに猛烈なるウインクの連発をするのだった。

日本
製作:日活 配給:日活
1955
1955/5/3
モノクロ/97分/スタンダード・サイズ/11巻/2659m
日活
【静岡県】伊豆の国市(伊豆長岡)
※水ノ江プロデューサー談「ジェラール・フィリップの『花咲ける騎士道』からヒントを得て製作を思い立った」。