赤西蛎太
あかにしかきた

志賀直哉の短編小説を原作に伊丹万作が脚色・監督し、片岡千恵蔵が一人二役を演じた時代劇。ウィットに富んだやりとりや時折挿入されるクラシック音楽など、ユーモラスでモダンなテイスト溢れる傑作。

麻布仙台坂伊達兵部の家来に赤西蛎太という侍がいた。同じ頃、原田甲斐の家来に青鮫鱒次郎という侍がいた。将棋好きの二人はいつしか友達になり往来しては将棋を闘わせていた。御家騒動で有名な伊達騒動が未だ表面には表れない時で、表向きは平和であったが伊達兵部と原田甲斐は絶えず会見しては姧策を練っていた。赤西も青鮫も実は間者であって、赤西は白石城主片倉小十郎の家来、青鮫の方は伊達安芸の家来で、共に何食わぬ顔をして証拠の書類などを集めることに努力しているのであった。やがて証拠の書類も手に入り、赤西は白石に引き揚げることになった。しかし無暗な引き揚げ方をしては敵に感付かれる恐れがあるので、何か面目ない失敗をやらかそうということにする…。
※現存77分

日本
製作:片岡千恵蔵プロダクション 配給:日活
1936
1936/6/18
モノクロ/85分/スタンダード・サイズ/10巻/2340m

<ご注意>
戦前の製作作品(1942年以前)は、資料の不足などの事情により、当HPのデータの内容が必ずしも正確なものとは限りません。

日活