ジャズの街かど
じゃずのまちかど
渡辺邦男の「あばれ行燈」に次ぐ監督作品。現代劇スター総出演の正月映画。
あらすじ クリスマスの夜。バー「エチオピア」では主人・大杉がシェーカーを振り振り音頭を取って、常連の大岡、井川、長田、杉田、須磨等が陽気に歌っている。皆の歌を拍手に変わらせて同じ常連の一人、ブルジョアの田村が令嬢きよ子を伴いこのバーに現われた。N映画会社の二枚目俳優の杉田、新進小説家の須磨、画家で三科会の花形の長田、血彫刻家の大岡、ピアニストの井川、大杉の妹・れい子が居並ぶ中、かねて井川が狙っていた大杉が大切にしているビアグラスの事より端を発し、このバーで奇想天外な競技会が始まることとなった。それは主人の目を掠め店の物を何でも盗み出し、大晦日に審査の結果大杉の最も大切な品を盗った者にはパトロン田村が懸賞金を与えるというのである。カレンダーが一日一日とめくられる頃、一同は相変わらず歌いながらも虎視眈々と獲物を狙っていたが、不思議や大岡の姿がバッタリと指定席の隅のテーブルに見えなくなった。美しいれい子は何時しか秘かに大岡を愛するようになっていた。やがて約束の獲物審査の日。大杉の一番大切な妹を盗んだのは果たして大岡であった。
日本 製作/多摩川撮影所
日活
1935
1935/12/31
モノクロ/スタンダード・サイズ/6巻/1756m/64分
<ご注意>
戦前の製作作品(1942年以前)は、資料の不足などの事情により、当HPのデータの内容が必ずしも正確なものとは限りません。
日活