スタッフコラム「フォーカス」へ、ようこそ!当コラムでは、日活作品や当社が関連する事業などに従業員目線で"焦点(フォーカス)を当て" 様々な切り口でその魅力をお伝えします。vol.5は、6/19(金)公開映画『水曜日が消えた』にフォーカス。企画の成り立ちや現場の様子など、公開までの作品の裏側をプロデューサーと宣伝チームにインタビューしました!どうぞ、お楽しみください。
映画『水曜日が消えた』は、1人の人間の内側で、曜日ごとに入れ替わって暮らしている7人の"僕"が主人公。そのうちの最も地味でつまらない、通称"火曜日"の視点を通して描かれていく世界の物語です。
主演に中村倫也さんを迎え、「映像作家100人2019」に選ばれた吉野耕平監督が脚本・VFXまで全て自ら担当し、完全オリジナル脚本で長編映画デビュー。このタッグに、石橋菜津美さん、深川麻衣さん、きたろうさん、中島歩さん、休日課長さんら豪華俳優陣が集結し、6/19(金)いよいよ公開初日を迎えます。
― まずは吉野耕平監督との出会いについてお聞かせください。
監督の作品『エンドローラーズ』を観て、突出した発想力と多彩な表現力を持っている方だなと感じて、何故ここまでの映像表現が出来るのか気になって会いにいきました。実際に話してみると、アニメーションの映画やCMにも参加しており、独自の映像表現の源は、そこにあったのかと感じました。
それから、定期的に企画打合せを行うようになったある日、物語の設定が魅力的な映画についての話で監督と盛り上がり、アイディアはどんどん膨らんでいきました。そして、その翌週、監督から3行のプロットが送られてきたのです。
― 3行プロットをみたとき、どのような印象を持たれましたか?
とても心が躍りました。たった3行で設定の妙、キャラクター、物語の動き出しのイメージが湧き、誰にでも私事として考えやすい「曜日」という切り口に可能性を感じました。これは必ず作品になる、そう確信しました。
― 脚本づくりは、どのように進めていったのですか?
監督と話し合いを重ね、サスペンス、コメディ、感動、ラブストーリーなど、設定を活かしながらいろいろなプロットを作成しました。その過程で10通りもの物語が生まれたと思います。
それらから取捨選択を行ったり、組み合わせたり、時には激しい議論を続けたりしながらクランクイン直前まで改稿を重ね、物語を構築しました。入り口としては明確でありつつも大枠な分あらゆる方向で可能性が広がり、物語の取捨選択には相当悩まされました。
― その難局は、どのように打破したのでしょうか?
何が一番の面白みであるのか?という原点回帰をしました。そこで生まれたのが「驚き」と「読後感」でした。サスペンスとして急展開する驚きと、人間の普遍性を描くことで得られる読後感の良さ、この2点に焦点を当てようと方向性を定めました。
― キャスティングについて、お聞かせください。
この作品は"現実から半歩だけ浮いた世界観"という監督との共通認識がありました。そして、個人的にはその世界観は主演の方の雰囲気にも大きく左右される、そのためには主演は中村倫也さんしかあり得ないと思いました。
複数のキャラクターを演じ分けることの出来る確かな演技力は言わずもがなですが、中村さんのまとう唯一無二の柔らかさが完璧にハマる予感がしました。理屈というより、もう直感です...。
2019年5月24日、クランクイン。
主な舞台となる"7人の僕"の家は、一軒家を丸々使用して細部までこだわった美術セットが制作された。
中村倫也さんは現場に入るや否や"彼ら"の生活を確かめるように、興味津々に家の中を歩き回る。セットに触れ、キャラクター設定を読み込み、監督とコミュニケーションを重ねることで、キャラクターをより深く掘り下げていく。
物語のキーパーソンになる女性陣も頼もしかった。
石橋菜津美さんが"7人の僕"への切ない想いや心の機微を細やかに演じ、図書館のお姉さんという少年の憧れポジションを深川麻衣さんが可憐さで魅せる。中村さん、石橋さん、深川さんはそれぞれ初共演でありながら、複雑な設定と関係性を見事に体現してくれた。
撮影のラストは、7曜日を全て演じるというハードな1日に。様変わりする中村さんは容姿だけでなく、まとう空気まで変わっており、彼にしか出来ない"7人の僕"の演じ分けは圧巻だった。
6月12日、無事にクランクアップ。
― 演出や撮影のこだわりなど、現場で感じた吉野監督の印象についてお聞かせください。
頭の中に明確なまでに映像としての答えを持っている、そう感じました。撮影時に用意される監督の絵コンテは、それを見るだけでも楽しい物語になっており、それに向けてスタッフ・キャストが一団になっていくという印象でした。
― プロデューサーから見た、中村さんの凄さとは?
監督が演出プランや意図を少し話すと、すぐに自分の中で昇華して演じて見せるところは本当に驚きました。逆に中村さんから監督に提案することもあり、その中で議論し作品を良き方向にもっていく。演じるだけではない、作り手としての才能さえ感じました。
― 宣伝担当から見た、中村さんの凄さとは?
サービス精神が旺盛で、取材の時も常に冗談を言い、現場を和まされているのが印象的でした。一方で、インビューの時間になると、真摯に記者・ライターの方達の質問にお答えになられていて、取材された方達も中村さんの魅力に引き込まれていました。
取材時にプロモーション用のSNSの動画やスチールの撮影も行ったのですが、中村さんからも色々なパターンをご提案していただきまして、アイディア出しの瞬発力に感嘆いたしました。
― キャスティング以外にプロデューサーとして大切にした点はありますか?
物語が特異な設定のため、観る人がどこまで分かっていて、どこまで分かっていないと一番面白いのか?という視点は常に大切にしました。そのため、自分自身が観客目線になれるように作品との距離感を大切にし、時としてあえて批判的に企画と向き合いました。
― 宣伝に関して大切にしている点はありますか?
この映画は"何か"が起こるんだ、一種のビックリ箱を開けるような感覚で鑑賞いただきたいと思いました。そのために「驚きへの期待値」を高めようというルールを作りました。謎めいていたり、分かりにくさであったりということが作品への興味に繋がるような仕掛けを作っていきました。
例えばヴィジュアル一つ取っても、ポスターでは中村さんの顔が割れていたり、WEBではなく紙のポスターだけに背景に薄く文字が刷り込まれていたり、パッと見た人が「おや?」と目を止めてしまうような印象を大切にしていきました。
― ところで、当初の公開日だった5/15にYouTubeにアップされた【主題歌「Alba」を聴く会】は、皆さんの笑顔とチームワークが印象的ですね。
ありがたいことに情報解禁から大変多くのご声援をいただいていたので、本来の公開日に何か出来ないかと宣伝チームと皆で話し合って企画を考えました。まずは我々の方でデモ動画を作ってキャストの方々に本企画への熱意を伝えました。
そして本当に台本無し、小道具さえもキャストの皆さんが持ち寄ってくれるなど各人のアイディアが絶妙に絡み合い、見事な化学反応が生まれました。
― 新型コロナウイルスによる影響を受け公開延期となった本作ですが、6/19(金)いよいよ皆様にご覧いただける日がやってきます。最後に一言メッセージをお願いします。
観終わった後、日常の見え方がちょっと変わるかもしれません。とにかく104分間、エンドロールの最後まで存分にお楽しみください。
(vol.5 映画『水曜日が消えた』プロデューサー:谷戸豊/宣伝チーム一同)
映画『水曜日が消えた』2020年6月19(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開!
©2020『水曜日が消えた』製作委員会
出演:中村倫也 / 石橋菜津美 中島歩 休日課長 / 深川麻衣 きたろう
監督・脚本・VFX:吉野耕平
音楽:林祐介
主題歌:須田景凪「Alba」(unBORDE / Warner Music Japan)
製作幹事:日本テレビ 日活
制作プロダクション:ジャンゴフィルム
配給:日活
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映画『水曜日が消えた』公開を記念して、日活公式サイトではプレゼントキャンペーン開催中です。
*キャンペーンは終了しました。たくさんのご応募、あたたかなメッセージ、ありがとうございました。
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<2020.6.23(火)応募〆切>
・映画『水曜日が消えた』鑑賞券(ムビチケ)2枚1組を5名様に
<2020.7.8(水)応募〆切>
・映画『水曜日が消えた』B1サイズポスター 2名様に
*ムビチケは応募〆切後、一両日中に発送しますが、ポスターは発送にお時間をいただきますこと予めご容赦ください。
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