| ≫「アカとアオのカプセル」 石鍋ます実 |
| 思春期の少女特有の肥大した妄想とも、地球の至る所に生息しているといわれるエイリアンとのコンタクトともつかない恋愛模様が幻想的なタッチで描かれる。ひらけた田園風景なのにどこか空の低さを感じさせる閉鎖感がいいムードを醸し出している。(斉藤) |
| ≫「媚薬の条件」 武田沙織 |
| 佐々木君に恋する明日香は親友・春菜に教えられ、「魔薬堂」に媚薬を買いに行く。あらわれた魔女の「トミちゃん」はあなたの大切なものと交換なら媚薬を売るという。明日香はためらいもせず売買契約書にサインをした、取り交わした契約の条件も読まないで。そして、魔界を出た瞬間、飛び出してきた車にはね飛ばされてしまう。どうして、こんなことに…。(斉藤) |
| ≫「夢の薬」 越川里子 |
| インターネットで暇つぶし。無為な日々に退屈していた私は、「停滞した毎日に刺激を! 〜夢の薬 研究所〜」という広告に、ふと惹かれて取り寄せる。夢の薬、それは小さくなる薬と大きくなる薬だったのだが、それを試してみると…。(斉藤)
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| ≫「想像を絶する苦しみ」 松村愛 |
| 大病院の跡取り娘に見初められ結婚した榊はある筋から凄い薬を手に入れる。ようやく妻から解放されると思ったのもつかの間、薬嫌いの榊に妻が気を利かせたことから、想像を絶する苦しみを味わうことに。夫婦だからこそ、時には許されてしまう一方通行の愛が、辛い…。(斉藤)
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| ≫「卵酒」 森田哲夫 |
| ある夏の夜、正行が自販機の下で見つけた指輪をはめると、取れなくなってしまう。そして、その日から毎晩同じ女性の夢を見はじめる。ある夜、その女性が現れ、正行の願いを叶えるから体を貸してくれ、隣りのおばさんが持ってくる肉じゃがを食べたいのだと変なことを言う。試験の準備が出来ていない正行が誘惑に負け体を貸すと、その女性は暴走をはじめ…。(斉藤)
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| ≫「なによりのクスリ」 越川幸子 |
| 高校で出来た最初の友だちのサオリは、アカネの大切な存在。そんなサオリが重い病で入院する。アカネが見舞うと、母親に「また来てくださいね」と頭を下げられる。待たれることが負担になり、アカネの足は次第に遠のいていく。二十年後、娘が大きな事故で入院した時、アカネは毎日見舞いに来てくれる娘の友人に思いがけない人の面影を見る…。(斉藤 |
| ≫「一眼レフと睡眠薬」 阿左見由香 |
| 四十年寄り添った夫を突然亡くし、俊子は睡眠薬なしでは眠つけない日々を過ごす。ある日、庭に降り立ち、サルスベリの木に手を添えると、ふと夫を感じた。カメラが唯一の趣味の夫は、サルスベリの木のそばに立つ構図がお気に入りだった。思い立ち、夫の一眼レフを手に、二人の思い出の温泉旅館に向かう…。子供のいない中年女性の再生の旅がさりげなく描かれる。(斉藤) |