| ≫「自転車」 菅原久里子 |
| 地球に落ちてきた男の子、彼は宇宙系第三十八星雲からきた宇宙人。ある朝、そいつが俺の股間から顔をのぞかせた! 俺はそいつを故郷の星に帰すべく、街一番の坂道を全速力で自転車をこぐ。エッジがきいた、疾走感あふれる、もう一つのET物語。(斉藤) |
| ≫「オレンジ色の青春」 武田沙織 |
| 学校でのストレスのはけ口にブログを書くと、思いのほか人気が出た。ところがランキングの順位が上がると、それに反比例して私のまわりの空気は冷めていく。そして、ある日、自転車のタイヤには画鋲がいくつも刺さっていた…。たわいないことで傷つけあうのも青春。ひとりぼっちだと思い悩むのも青春。小さな奇跡ではげまされるのも、また、青春。(斉藤) |
| ≫「坂道」 関実希子 |
| ミホとヒロ。兄弟のように育った二人。そんなミホから、街から出て行くから送って行けという電話がかかる。翌日、昔のように二人乗り。だが、駅に向かう坂道で、「早くしないと電車に間にあわないよ」と言うだけで、ミホは降りようともしない。ヒロは別れたくない思いを隠し、必死にペダルをこいだ…。ひとつになれなかった恋の破片がきらきらとここにはある。(斉藤)
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| ≫「廻る」 吉川都和 |
| 友人・健の葬式で出会った女の子に恋しちまった卓也。頭の中で、「絵美が死ぬこと、や。そうすれば通夜が行われ、友人仲であるその女の子は必ず参列する。そして、絵美の幼馴染である卓也も当然通夜に参列する。全く自然で違和感のない方法やと思わんか」という池田の声がぐるぐる回る。――健はバチがあたったんだ、絵美もあたればいいんだ――という思いもまたぐるぐると…。(斉藤)
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