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『彼女がその名を知らない鳥たち』白石和彌監督が第12回ローマ国際映画祭レッドカーペット&ヨーロッパプレミアに登壇!スタンディングオベーションでローマを熱狂の渦に!!
2017年11月06日(月曜日)

ラブストーリーに夢を見られなくなった大人の女性たちに"究極の愛とは何か"と突きつけ、読者を虜にした沼田まほかる氏の20万部を超える人気ミステリー小説を、蒼井優さんと阿部サダヲさんのW主演で映画化した『彼女がその名を知らない鳥たち』が、10/26(木)に開幕した第12回ローマ国際映画祭<オフィシャルセレクション>部門に出品され、11/2(日本時間11/3)国内外から集結した豪華映画人と共に白石和彌監督がレッドカーペットに登場。直後に行われた上映でも拍手喝さいの中、ヨーロッパの映画ファンに温かく迎えられました。

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本作では、クレーマーで自分勝手で嫌な女・十和子を蒼井優さんが、そんな十和子に異様な執着を見せる不潔でちんけで下劣な男・陣治を阿部サダヲさんが演じ、さらに妻子がありながら十和子と肉体関係を結ぶゲスな男・水島を松坂桃李さん、十和子の昔の恋人で別れる時に彼女の心にも身体にも傷が残る手酷い仕打ちをしたクズな男・黒崎を竹野内豊さんが演じています。

豪華俳優陣が演じるのは、共感度0なクズなキャラクターたちばかり。しかし"全員最低"なのに、本作には"まぎれもない愛の物語"が描かれています。

10/28(土)全国71館で封切られた本作は満足度が非常に高く、SNS上では「こんなに切ない愛し方があるのかと、腰抜けてしばらく立てなかった」、「衝撃的でもあるけど、純愛だなぁ」、「登場人物全員ゲスなのに涙が止まらない傑作」、「エンドロールが終わるまで涙止まらず立てなかった。こんな作品は久しぶり」、「ラストのシーンにたどり着いた時、込み上げるものがあり涙が出てしまった」など"共感度0%、不快度100%"の愛に、感動・絶賛の声が続出しています!

今年開催12回目を迎えたローマ国際映画祭は、2006年にローマ市の全面協力により始まった映画祭。世界各国より良質な作品を選定する映画祭とあって年々盛り上がりを見せ、"美しき天才"と称される若きカリスマ/グザヴィエ・ドラン監督、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズに登場する魔法使いガンダルフ役でお馴染みのイアン・マッケラン、『マルホランド・ドライブ』といった名作を世に送り出したデビッド・リンチ監督など豪華映画人達も参加する豪華絢爛な映画の祭典です。

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ヨーロッパ各国の報道陣が集結する中、公式記者会見に臨んだ白石監督は「ローマは初めて来るので、とても楽しみにしていました。昨日一日観光して、ローマを満喫することが出来ました。でも、もちろん一番の目的はローマ映画祭です。皆さんにお会いできるのを楽しみにしてました」と、笑顔でご挨拶。

日本で劇場公開され、観客から絶賛の声が続出しているという噂を聞きつけた報道陣は白石監督に興味津々。既に鑑賞した記者からも「最初は何が起こってるかわからず、ミステリーになり、ラブロマンスになり、最後は感動的な愛の物語になって見事に集約した輪を描くような映画だった」と賞賛されるほど。

大注目の作品とあって記者達から続々と質問を投げかけられ、この小説を映画化しようと思った理由を問われると「最後まで読むと、汚い沼に蓮の花が咲くような物語。描写もすごい汚い人たちの話で、最後まで読むのに我慢を強いられました。でも最後の1ページを読むと美しく、愛おしく感じたんです。景色が180度変わるこのラストを描いてみたいと思い、映画化することにしました。小説は長いので、どう短くするかが一番苦労しました。ただ自分が映画化しようと思ったあのラスト、小説の読後感を変えないようには心がけました」と語り、本作の映画化へのきっかけや苦労した点を明かしました。

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蒼井優さん、阿部サダヲさんといった役者陣の演技が輝いていることについて、どのような演出に心がけたのか問われると「誰にも感情移入できない"共感度0%"な物語なので、蒼井さんもどこまで観客に嫌われて良いのか悩んでいました。でもそこは"自分を信じて、思いきり嫌われて欲しい"と伝えたんです。"最後まで観たら、観客は絶対について来る"と言いました。それで彼女も、思いきってくれたと思います。阿部さんはいつも清潔感があるイメージなので、どこまで汚せるかと思ったのですが、最後に表現したい純粋さを出すには、彼の持っている清潔感が必要だと思いました。彼も汚れ役を楽しんでくれて、一緒に作り上げていけたと思います」と、キャスティングの妙について振り返りました。

また本作を作る上で影響を受け、意識した監督や作品を問われると「これまでは実録物や暴力映画を撮ることが多かったのですが、本作の一番のテーマは無償の愛です。イ・チャンドンの『シークレット・サンシャイン』が好きで、人間を大きな視点で肯定しています。この小説を映画化しようと思った時に、そんな映画が作れるのではと感じたのです」と語りました。記者たちからは続々と手が上がるも、記者会見はここで終了。

続いてローマの情緒あるストリートに敷かれたレッドカーペットでは、本映画祭のディレクターであるアントーニオ・モンダ氏に迎え入れられ白石監督が登場。大勢の報道陣からシャッターの嵐が巻き起こり、詰めかけた観客からは記念撮影や、サインを求められる人気ぶりで、たっぷりとファンサービスをこなしました。

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レッドカーペット直後に開催された上映会では、ヨーロッパ初上映となる本作をいち早く観ようと約600席の劇場が満席となり、万雷の拍手が鳴り響くなか手を振りながら登場した白石和彌監督も観客達と一緒に本作を鑑賞しました。

日本発"共感度0%、不快度100%"のストーリに観客達は感歎し、スクリーンから目が離せない様子。上映後には泣いている観客の姿が多数みられ、自然とスタンディングオベーションが巻き起こり、拍手の音で会場が鳴り響きました!

ヨーロッパ初の上映を観客とともに楽しんだ白石監督は「映画の愛の形が、ヨーロッパの人たちにも受け入れてもらえた」と語り、『かの鳥』がローマ国際映画祭を大いに沸かしました。


『彼女がその名を知らない鳥たち』大ヒット御礼トークショー開催決定!

【日時】11/10(金)18:10~上映回 ※上映後の登壇予定
【場所】新宿バルト9 
【登壇者】蒼井優、白石和彌監督
▼チケット販売について:
(1)11/6(月)24:00[=11/7(火)AM0:00]よりオンライン予約KINEZO EXPRESSにて発売開始
※クレジット・ムビチケのみ
(2)残席がある場合のみ、11/7(火)劇場OPEN時より窓口販売あり
【料金】通常料金。各種割引適用。ムビチケ使用可。
*詳細は映画公式サイト劇場HPにて告知


映画『彼女がその名を知らない鳥たち』全国公開中!


日本のみならず世界へと羽ばたき続ける『かの鳥』を、お見逃しなく!


ストーリー
八年前に別れた男・黒崎を忘れられない十和子は、今は15歳上の男・陣治と暮らしている。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治を激しく嫌悪しながらも、彼の稼ぎで働きもせず日々を過ごしていた。ある日、十和子は黒崎の面影を思い起こさせる妻子ある男・水島と関係を持ち、彼との情事に溺れていく。そんな時、家に訪ねてきた刑事から「黒崎が行方不明だ」と知らされる。どんなに足蹴にされても文句を言わず、「十和子のためなら何でもできる」と言い続ける陣治が、執拗に自分をつけ回していることに気付いた十和子は、黒崎の失踪に陣治が関わっているのではないかと疑い、水島にも危険が及ぶのではないかと怯え始める――

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©2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会


『彼女がその名を知らない鳥たち』関連ニュース

初日舞台挨拶
公開記念トークイベント
ジャパンプレミア
釜山国際映画祭出品決定
トロント国際映画祭出品決定&本ポスタービジュアル完成
予告&場面写真解禁
豪華脇役陣の場面写真解禁
特報&ポスター解禁
追加キャスト発表
映画化決定


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『彼女がその名を知らない鳥たち』

★2017/10/28(土)公開★

全員、最低。でもこれは、まぎれもない愛の物語。

監督:白石和彌

出演:蒼井優 阿部サダヲ
松坂桃李/村川絵梨 赤堀雅秋 赤澤ムック・中嶋しゅう/竹野内豊

©2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会 



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