「PFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワード2014」で 《ジェムストーン賞》 を受賞した小田学監督長編デビュー作 『サイモン&タダタカシ』 が、第39回PFFのクロージング作品に選出され、9/28(木)初お披露目となる完成披露上映会がおこなわれました。
園子温監督、橋口亮輔監督、矢口史靖監督、熊切和嘉監督、李相日監督、荻上直子監督、内田けんじ監督、石井裕也監督など日本映画界の第一線で活躍する監督たちを世に送り出してきた、新人監督の登竜門「PFF」。
小田学監督完全オリジナル脚本の長編デビュー作『サイモン&タダタカシ』は、500本以上の応募があった2014年のコンペティション部門で、革新的でチャレンジングな作品に贈られるPFFアワード 《ジェムストーン賞》 を受賞し、2018年春の公開が決定しています。
本作は、工業高校に通う2人の男子高校生"サイモン"と"タダタカシ"のロードムービー。親友への伝えられない想いを抱える繊細で内気な"サイモン"を阪本一樹さんが、エネルギッシュでロマンチストな"タダタカシ"を、2018年にデビュー20周年を迎える須賀健太さんが演じます。
完成披露上映会には、本作で映画初出演&初主演を果たした阪本一樹さんと小田学監督が登壇。二人とも人生初の舞台挨拶ということで、緊張気味に舞台挨拶がスタートしました。
今回初めて商業映画を監督することになった小田監督は「自主映画と大きく違うなと思ったのは、自主映画はすでに知っている仲間たちと撮影するので、コミュニケーションを新たにとる必要がないんです。でも今回は新しいスタッフもいて、特に主演の阪本(一樹)さんとは共通言語を探すところから始める必要がありました。監督として、とても勉強になった経験でした」と当時を振り返りました。
映画初出演の阪本さんは「初めてのお芝居の経験だったので、クランクインの1か月ほど前から小田監督とふたりで稽古をする時間を設けて頂きました。稽古中に"今の良かったよ"と言われるときと"それはちょっと違う"と言われるときがあって、実はその差があまりわかっていませんでした」と、今だから言えるエピソードを暴露。場内は笑いに包まれました。
さらに阪本さんと一緒に主演をつとめ、当日登壇できなかった須賀健太さんからはサプライズコメントが到着。「余裕のある撮影スケジュールではなかったのですが、撮影4日目ぐらいにふと監督の足を見たら膝に"パワー"って書いてあって、監督の気苦労を知りました(笑)。まわりのスタッフさんに聞いたら、体のいたるところにパワーと書いていたそうです」と撮影秘話を語りました。
さらに同じ事務所の後輩でもある阪本さんに対し、須賀さんから「尊敬する俳優は誰ですか?」とコメント内で質問があると、阪本さんは「須賀健太さんと言うように言われています(笑)。撮影の空き時間に"尊敬する俳優は誰ですか?""須賀健太さんです"と、何度も練習させられました(笑)。でも須賀さんは、演技初挑戦の僕にも優しくて、現場も盛り上げてくれて、お兄ちゃんみたいでした」と語りました。
最後に、小田監督が「撮影までがすごく長く感じたのですが、撮影はあっという間に終わってしまって、完成した今は何だかさみしい気持ちです。今日この作品を観ていただいて、お客さんの反応が気になります」、続く阪本さんは「初めて脚本を読んだときは普通の青春物語かと思いましたが、実際は全然違いました。特に最後に、ある人たちに襲われるシーンがあるのですが、完成したものを観るとすごいことになっていて感動します。ぜひ観てください」とコメントし、本編上映がスタート。
快活なセリフまわしによるコミカルなシーン、阪本さん演じる親友に恋をした男子高校生の切ない心情、そしてこれまでに見たことがなかったまさかの展開が交錯する『サイモン&タダタカシ』に上映中は笑いが起こり、終演後には未来の日本映画界を支える小田学監督と阪本一樹さんに温かい拍手が贈られました。
サイモンの心の機微を、透明感たっぷりに独特の存在感で演じる阪本さん、愛されキャラ"タカシ"をコミカルに演じる須賀さん。親友同士の切ない恋を描いた『サイモン&タダタカシ』に、ご期待ください!
映画『サイモン&タダタカシ』2018年春 シネ・リーブル池袋ほか公開!
ストーリー
工業高校3年生。卒業後は大学に進学するサイモンと、実家の工場を継ぐ親友のタダタカシ。男だらけの生活に焦ったタカシは、サイモンと共に"運命の女"を探すための旅に出る。ギター片手に全力で突き進むタカシに対し、秘めた想いを伝えられないサイモン。夜空に流れ星が降った夜、それぞれの想いを抱えた旅は、予測できない結末へと進みだす。
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*公開決定
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