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『散歩する侵略者』豪華キャスト陣が勢揃いで映画の完成をお祝い!奪ってみたい"概念"をテーマに本音トークを展開!
2017年08月17日(木曜日)

国内外で常に注目を集める黒沢清監督が、劇作家・前川知大氏率いる劇団イキウメの人気舞台を映画化した『散歩する侵略者』の完成披露上映会が去る8/8(火)丸の内ピカデリー1で行われ、キャスト・監督スタッフら総勢11名が舞台挨拶に登壇しました。

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本作は、数日間の行方不明の後、夫が「侵略者」に乗っ取られて帰ってくるという大胆なアイディアをもとに、日常が異変に巻き込まれていく世界を描きます。

夫の異変に戸惑いながらも夫婦の再生のために奔走する主人公・加瀬鳴海を長澤まさみさん、侵略者に乗っ取られた夫・加瀬真治を松田龍平さん、一家惨殺事件の取材中に侵略者と出会うジャーナリスト・桜井を長谷川博己さん、そして桜井が密着取材を申し入れる若き侵略者たち-天野を高杉真宙さん、立花あきらを恒松祐里さんが演じます。5人は黒沢組初参加、それぞれが映画初共演という新鮮な顔合わせです。

さらに脇を固めるキャスト陣も豪華な顔ぶれで、日本映画界が誇るオールスターキャストを迎え、いよいよ来月9/9(土)誰も見たことがない新たなエンターテインメントが公開されます!

完成披露上映会当日のこの日、日本のみならず世界から注目を集める黒沢監督の最新作をいち早く観ようと駆けつけた大勢のお客様が待ちわびる中、長澤まさみさん、松田龍平さん、長谷川博己さん、高杉真宙さん、恒松祐里さん、前田敦子さん、満島真之介さん、児嶋一哉さん、光石研さん、黒沢清監督、そして原作者の前川知大氏が姿を現すと、会場は大きな拍手と歓声に包まれました。キャストは歓声に応えながら客席の合間を縫ってステージへ到着。日本で初となる本作上映への喜びを語ったほか、キャスト陣が誰のどんな概念を奪ってみたいかを明かすなど、ここでしか聞けないエピソード満載のイベントとなりました。


以下、コメント抜粋です。

はじめに、夫が侵略者に乗っ取られた妻・加瀬鳴海を演じた長澤まさみさんが「今日はたくさんの方にお越しいただき嬉しいです。今日のチケットは発売して15秒で売り切れたと聞いて、そんな作品に出演できたことを嬉しく思います。今日は楽しんでいってください」とご挨拶。

続いて、侵略者に乗っ取られた夫・加瀬真治を演じた松田龍平さんは「台風が一番心配でしたが、こんなに大勢の方に観ていただけて嬉しいです」とお客様を気遣いました。

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©2017『散歩する侵略者』製作委員会


一家惨殺事件をきっかけに侵略者と行動を共にするジャーナリスト・桜井を演じた長谷川博己さんは「学生時代から大好きだった黒沢監督の作品に出演できて、さらにカンヌのレッドカーペットも歩くことができて本当に嬉しいです」と、喜びを噛みしめました。

侵略者に乗っ取られた謎の若者・天野を演じた高杉真宙さんは「僕は侵略者の役を演じました。短い間ですが、よろしくお願いします」、同じく侵略者に乗っ取られた女子高生・立花あきらを演じた恒松祐里さんは「私が演じた侵略者は冒頭で衝撃的なことをするので、楽しみにしていてください!」と意気揚々と語りました。

鳴海の妹・明日美を演じた前田敦子さんは「こんな素敵な映画に参加できて嬉しいです」とコメント。ひきこもりの青年・丸尾を演じた満島真之介さんは「世界で一番"日に焼けた"引きこもりだったと思います(笑)。以前に原作の舞台を観ていて、まさか自分に声がかかるとは思いませんでした。散歩が好きな僕が演じる、引きこもりにご注目ください」と会場を和ませました。

事件を追う刑事・車田を演じた児嶋一哉さんは、MCから名前を"大島"と間違えられ「児嶋だよ!」とお決まりのギャグで笑わせ「実は黒沢監督の作品は2作目なんです。この中で一番ハマっているかもしれません(笑)」と演技派なコメントを寄せ、鳴海と関わるデザイン会社社長・鈴木を演じた光石研さんは「黒沢監督の作品に出演するのは初めてで、興奮しました」と目を輝かせました。

そして、本作の原作者であり劇団「イキウメ」主宰の前川知大氏は「12年前に100人規模の新宿の小さな劇場から始まった作品が、ここまで大きな劇場で皆さんに観られるようになって嬉しく思います。監督には小説も舞台も両方観ていただいて、ストーリーは原作通りなんですが、映像でしかできないことにこだわって作ってくださったので、(映画を拝見して)すごくびっくりしました」と喜びを噛みしめました。

最後に挨拶したのは、本作のメガホンを執った黒沢清監督。「わかりづらいストーリーかもしれませんが、今ここにいる人の中に侵略者とその犠牲者がいます。さらにもう一人、侵略者を誘導するガイドがいます。誰がどの役なのか映画の中で明らかになるので楽しみにしてください」とコメントしました。

本作は、第70回カンヌ国際映画「ある視点」部門に出品され高い注目を浴びましたが、映画をご覧になった現地の人々の反応について問われると、黒沢監督は「現地の方々はとても好意的でした。エンターテインメント作品にしようと思って作ったのですが、そこから色んな意味を汲み取ろうとしてくれましたね」と海外からも高評価を得たことを明かしました。

撮影中は色々と苦労も多かったようで、長澤さんは役作りについて「鳴海は常に怒っているキャラクターだったので、大変でした。怒るってエネルギーを使いますよね」と語り、松田さんはそんな長澤さんが発するエネルギーに励まされたそうで「僕は演じていくうちに宇宙人なのか、人間なのか、わからなくなるような不思議な経験でしたね。監督と宇宙人とは何なのか話し合ったりしました」と並々ならぬ苦労があった様子。

長谷川さんは「劇中でサングラスをかけているのですが、なかなか自分に合うものがみつからなくて最終的に個人的に買った私物を使うことになりました。買ったばかりなのに、アクションシーンでボロボロになってしまいました・・・」と残念そうに意外なエピソードを明かしました。

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©2017『散歩する侵略者』製作委員会


劇中でアクションにも挑戦した、高杉さんと恒松さん。「人として動いているけど、実は侵略者だという、侵略者としての違和感を感じてほしいです」(高杉)、「アクション担当の侵略者としてたくさん体を動かしました」(恒松)と見どころを語るフレッシュな二人の活躍も見逃せません。

ここで、侵略者が人間の大切にしている<概念>を奪う本作の設定にちなみ「もし、ひとつだけ概念を奪えるならキャスト陣の中で誰の<何の概念>を奪ってみたいか?」という話題に。

満島さんは「松田さんの"落ち着き"です。僕自身は落ち着きがないので・・・。真夏の撮影で皮ジャンを着ているのに涼しい顔をしている松田さんが、すごいと思いました」と明かし、対して松田さんは「心の中では大忙しなのに、それが伝わらないのも大変ですよ」と微笑ましいやり取りを披露。

また前田さんは「児嶋さんの"名前"」と答え、児嶋さんが「"児嶋"じゃなくなったら仕事がなくなっちゃうよ!」と突っ込む場面も(笑)!光石さんは「満島くんに久しぶりに会ったら男っぽく二枚目になっていて、満嶋くんから"イケメン"を奪いたいと思いましたね」と、本音トークに会場は大盛り上がりとなりました。

最後に黒沢監督より、これから映画をご覧になる方へメッセージをいただきました。

黒沢監督「本当に今日はありがとうございました。7、8年前に原作に出会って衝撃を受けまして、この凄さをなんとか映像化したいと強く思うようになりました。実際にどうすれば映像化できるのかを試行錯誤してきました。素晴らしいスタッフたちと、ここにいらっしゃる第一線で活躍する多くの俳優の方たちに協力していただいて、ワンカットワンカット悩みながら撮ったのですが、最終的には悩みから解放されて明快で力強い、何も迷いのない作品に仕上がりました。ご覧になる皆さんも、観始めると多少迷ったり試行錯誤したりするかもしれませんが、最後には迷いのない核心が待っていますので、それが何なのか、観て確かめてください。」


『散歩する侵略者』2017/9/9(土)全国ロードショー!


日本映画界が誇る豪華オールスターキャストで贈る新たなエンターテインメント『散歩する侵略者』の公開を、楽しみにお待ちください!


ストーリー
数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海。夫・真治は会社を辞め、毎日散歩に出かけていく。一体何をしているのか...?その頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。ジャーナリストの桜井は取材中、天野という謎の若者に出会い、二人は事件の鍵を握る女子高校生・立花あきらの行方を探し始める。やがて町は静かに不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ方向へと動く。「地球を侵略しに来た」真治から衝撃の告白を受ける鳴海。当たり前の日常は、ある日突然終わりを告げる。

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©2017『散歩する侵略者』製作委員会


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『散歩する侵略者』

★2017/9/9(土)公開★

世界は終わるのかもしれない。それでも、一緒に生きたい。

監督:黒沢清

出演:長澤まさみ 松田龍平 高杉真宙 恒松祐里
前田敦子 満島真之介 児嶋一哉 光石研 東出昌大
小泉今日子 笹野高史 長谷川博己 ほか

©2017『散歩する侵略者』製作委員会



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