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吉高由里子さん主演映画『ユリゴコロ』キックオフ会見に過去編・現代編豪華キャストが勢揃い!
2017年07月18日(火曜日)

吉高由里子さんを主演に迎え、沼田まほかる氏のベストセラー同名原作を完全映画化した『ユリゴコロ』のキックオフ会見が、去る7/9(日)東京国際フォーラムで行われました。

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とある一家で見つかる「ユリゴコロ」と書かれた一冊のノート。そこに綴られていたのは、悲しき殺人者の記憶。これは事実か、創作話か。誰が、何のために書いたのか。そしてこの家族の過去に、いったい何があったのか。数々の疑念に先に、運命をも狂わす驚愕の真実が突き付けられます。

出演俳優陣は、主演・吉高由里子さんのほか、松坂桃李さん、佐津川愛美さん、清野菜名さん、清原果耶さん、木村多江さん、そして松山ケンイチさんら人気・実力を兼ね備えた豪華俳優陣が顔を揃え、『近キョリ恋愛』(14)、『心が叫びたがっているんだ。』(17)などを手がけた熊澤尚人監督が、これまでの作品とは一線を画す美しき衝撃作に挑みます。

過去と現代、二つの物語が同時進行する本作は、7月上旬に全撮影を終了予定。ポストプロダクションを経て、完成は8月下旬を予定しています。

このキックオフ会見で初めて一堂に会した吉高由里子さん、松山ケンイチさん、松坂桃李さん、佐津川愛美さん、清野菜名さん、木村多江さん、熊澤尚人監督は、作品のテーマカラーである赤を基調とした印象的な会場に、それぞれ白と黒の艶やかな衣装に身を包み登場。会見前日にクランクアップした<現代編>、2016年10月に撮影を終えた<過去編>それぞれに撮影を振り返り、二つの物語が交わり一本の作品として完成するという特殊な撮影進行で挑んだ作品に対し、吉高さんら出演者たちは「初めての体験」「不安もあった」と語る一面もありましたが、今までに観たこともない作品を完成させる自信と期待感を寄せました。

以下、コメント抜粋です。

メガフォンをとった熊澤監督からは「数々の映像化オファーがありながら中々実現しなかった"映像化不可能"ともいえる作品でしたが、どうしても映画化したいと願っていました。過去編・現代編どちらも撮影に難しさはあったのですが、今日ここに集まっている俳優の皆さんがすごくいいお芝居をしてくれたので、不可能が可能になったのだと思います。時期を分けての撮影でしたが、もし一度に撮っていたり、連続で撮っていたりしたら完成できなかったな、と思います。スタッフだけではなく俳優陣の体力、知力を全部奪うような過酷な撮影でしたが、(現代、過去それぞれの撮影が)いい掛け算になったと感じています」と作品にかけた思いが語られました。

先行して撮影が行われた<過去編>から吉高さんは「普段は脚本を読むのに時間がかかるほうだと思うのですが、あっという間に読んでいました。自分自身、人を殺めるという役柄をやったことがなかったので、そこには凄く興味が湧いて、挑戦してみたいと思いました。二つのストーリーが交わりどのように一つの作品になるのか楽しみです。今こうやって並んでいるのですが、(現代編の出演者に対して)全然親近感が沸かない、別の現場の方々かな、と思うくらい撮影で交わることがなかったので、早く作品が観たいです」とコメント。

松山さんは「なかなかみたことのないジャンルだな、今まで自分がやったことのないものだな、と思いました。脚本から感じたテイストとしては、自分が観てきた90年代の映画の匂いがして、凄く好感が持てました。由里子ちゃんに、熊澤監督、新しい発見とか、新しい感覚が得られるんじゃないか、いろいろなところに連れて行ってもらえるんじゃないかっていう期待がありました」、佐津川さんは「最初に読ませて頂いた時に、吉高さんが演じた美紗子にも自分が演じたみつ子にも共感するところがあって、人として否定したくなる部分があるのですが、そういうところに魅力も感じてしまうことがあります。演じたら、気持ち的にも病んじゃうんだろうなとか思っていましたが、その気持ちを通り越して、映画の中に入りたいと思った、すごく魅力的な作品でした」と脚本を読んだ印象を話しました。

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©沼田まほかる/双葉社 ©2017「ユリゴコロ」製作委員会


<現代編>撮影に参加した松坂さんは「一冊のノートが過去編にすごく関わっている内容なので、過去編の映像は見ずに、どんな撮り方をしたのかな、と想像しながら演じました。ミステリーですが、いろいろな形の愛がある作品だな、と台本を読み終わって思いましたし、撮影が終了してさらに強く、愛のある作品だと実感しました」とコメント。

清野さんは「原作を読んでいて、このオファーが来た時は驚きもありました。本を読んでいた時は亮介の心拍数と同じような感覚を持ちながら読んでいました。自分が亮介の婚約者を演じる、と決まった時は、(清野さん演じる千絵は)自分とは違う性格だったので、できるかすごく不安なところもありましたが、桃李さんの熱量を浴びて、すごく(松坂さんに)リードして頂きました。出演者のみなさんが引きずる過去とはまた違う、自分の過去と向き合う役どころだったので、自分との戦いでした」と語り、最後に木村さんは「脚本を読んだ時に、行間から匂い立つものがありました。匂い立つものを役者も潜在意識の中で、役者もスタッフさんもこの匂いを感じながら作っていくものなので、これをもしみんなが受け取って作っていくと面白いものになるんじゃないかな、と思いました。私は過去編のダイジェストを見ていたのですが、匂いたつ空気感を掴んで、これを受け継いで撮影に臨まなければな、と思いました。逆に過去編があって、それを見たからこそ作れたものがありました」と、それぞれ撮影を振り返りました。

それぞれとの共演シーンに関して、人を殺めるという行為でしか心の拠りどころを感じられない"美紗子"を演じた吉高さんは「私と共演していく人がどんどんクランクアップしていって(笑)、長い間一緒に撮影したのは、松山さんが初めてだったので、ひとりぼっちじゃなくてホッとしたし、すごく嬉しかった。もっとお芝居が見たいなって思う役者さんでした」と述懐。

松山さんも「初めて由里子ちゃんに会ったのが10年くらい前だったのですが、その時からすごいクセの強そうな女の子だな、と思っていて(笑)以前に共演はあるのですが、出番が違うシーンだったりしたので、今回はすごく嬉しかったのですが、やっぱり変わったシーンが多かった。思ったより過酷なシーンはいっぱいあったけど、由里子ちゃんだったから一緒に乗り越えられた、というところはすごくあります」と息のあった現場であったことを感じさせました。

ハードな役柄を演じた佐津川さんは「拒食症という設定だったので撮影前に減量したのですが、撮影中も血の気のない感じにしたくて、あまりお昼を食べずにいたんです。撮影があまりにハードで朝から夜中までやっていて地方だったし、食事を買いに行くタイミングがなかったんです。そしたら吉高さんがサラダとゆで卵買って来てくれて、一緒に食べよーって言ってくれて、もう"好き!"って思いました。現場でもスタッフのみなさんへの気遣いもすごいし、そういった気遣いをさらっとやってくれるから、本当に好き!」と過酷な撮影の中でも支えあう共演者たちのエピソードが語られました。

松坂さんは「現代編の撮影は割とタイトで濃縮された期間だったのですが、大変なシーンの撮影もありました。気が付いたら夜が明けていたり、感覚としては嵐がやってくるようなものでした。でも、とても楽しかったです。(本編が未完成のため戸惑いながら)あれがああでこれがこう、ですかね(笑)」と話すと、会場からは笑いが起こりました。

また恋人役を演じた清野さんから、松坂さんが撮影中に作ったオムレツの話が出ると「オムレツを作りました!どれだけの卵が犠牲になったのかって思います。自分の中でもうちょっとうまくなりたいなと思い、悪あがきで何個か作ったのですが、現場では誰も食べてくれなかったです」と松坂さん。清野さんも「添えてあるトマトだけ食べました(笑)」と冗談交じりに撮影中の仲の良さを伺わせるエピソードを披露しました。

木村さんは「監督が"朝にはなりませんから"と仰ってくれていたのですが、段々明けていく空を見て、久しぶりに心の中でいつか終わる、いつか終わると唱えちゃいました。あれがああでこれがこうなのですが、色んな桃李くんも見ることができると思うし、菜名ちゃんも本人とは違う感じで、菜名ちゃんは私の若い頃を映画でやってくれていたので親近感があって家族のような感覚なので、役とリンクして、すごくやりやすかったです。過去編に負けないぞ、という気持ちがどこかにあって、それがうまく気持ちが一つになってできました」と振り返りました。

これから完成する作品に対しての期待感について吉高さんは「どう交わって、物語になっていくか、というのは大きな期待もありますし、私自身、早く観たいです。(会場で流れた)ダイジェスト映像も、懐かしい気持ちと、知らないシーンがあってワクワクする気持ちがあります。昨日撮り終わり、二ヶ月後に公開って大丈夫?何か手伝おっか?と思います(笑)。でもそれは熊澤監督がピシャッと決めてくれると思うので、仕上がりがとても楽しみです」と期待を寄せます。

松山さんは「撮影中にカメラのモニターから見ていたのですが、ものすごく映像が美しいです。僕らは過去編に出演したので、今にはない服装だったり、髪型だったり、言動だったりがあると思うのですが、そういう美しさがあると思います。現代編の美しさもあると思います。ラブストーリーでもあるので、温かさと冷たさがうまく融合した作品になるんじゃないかな、と思います」とコメント。

そして松坂さんは「これだけ現代と過去ではっきり分かれている作品もそうそうないと思うのですが、だからこそ監督が現場で絶妙な仕掛けをやってるんですよね。それが現代と過去で繋がった時にどう作用して、一つの作品に出来上がるのか、想像できないのですが、すごく楽しみです。期待してください」と、それぞれが作品に寄せる思いを話しました。

最後に代表して主演を務めた吉高さんが「過去パートは去年の10月にクランクアップしていて、昨日クランクアップした現代パートが化学反応を起こして、どんな作品になるのか楽しみです。私も完成を観ていないのですが、皆さんもぜひ期待して、劇場にお越し頂けると嬉しいです」と語り、キックオフ会見は終了しました。


『ユリゴコロ』2017/9/23(土)全国ロードショー!


完成を、楽しみにお待ちください!

ストーリー
ある家族。一人息子の亮介(松坂桃李)が実家で見つけた一冊のノート。「私のように平気で人を殺す人間は、脳の仕組みがどこか普通と違うのでしょうか。」異様な一文で始まるそのノートは、すべてが一人称で書かれた何者かの告白文であった。主人公は、美紗子と名乗る女(吉高由里子)。誰しもが生きていくために必要な"拠りどころ"、彼女のそれは"人間の死"であった。殺人という行為から逃れる術を持たず、絶望の日々を送る中、洋介(松山ケンイチ)という男が彼女の前に現れるのだが。過去と現代が交錯し、ノートに秘められた真相に迫っていく亮介。これは事実か、創作話か。誰が、何のために書いたのか。数々の疑念の先に、驚愕の真実が突きつけられる。

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©沼田まほかる/双葉社 ©2017「ユリゴコロ」製作委員会


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『ユリゴコロ』

★2017/9/23(土)公開★

人殺しの私を、愛してくれる人がいた。

脚本・監督:熊澤尚人

出演:吉高由里子 松坂桃李 / 松山ケンイチ
佐津川愛美 清野菜名 清原果耶 / 木村多江

©沼田まほかる/双葉社 ©2017「ユリゴコロ」製作委員会



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