イベントレポート

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映画『俳優 亀岡拓次』完成披露試写会で主演の安田顕さんが、大先輩・三田佳子さんとの共演について「命がけで・・・」?
2016年01月19日(火曜日)

北海道先行公開を今週末1/23(土)、全国公開を1/30(土)に控えた映画『俳優 亀岡拓次』の完成披露試写会が、1/19(火)テアトル新宿で行われました。

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"最強の脇役"と監督から重宝され、日本全国津々浦々の現場を日々めぐる俳優・亀岡拓次を、今「日本一チケットが取れない」といわれる人気演劇ユニットTEAM NACSのメンバー安田顕さんが演じる『俳優 亀岡拓次』。

安田さん演じる亀岡がロケ先で恋する居酒屋の女将に麻生久美子さん、撮影現場で出会う個性的な人々に、山崎努さん、三田佳子さん、新井浩文さん、染谷将太さん・・・と、大御所から人気実力派俳優まで豪華キャストが集結した話題作の完成披露試写会に、安田顕さん、麻生久美子さん、三田佳子さん、横浜聡子監督が登壇され、舞台挨拶が行われました。

-まずは一言ずつご挨拶をお願いします。

安田 平日のお昼にも拘わらず足をお運びいただき、ありがとうございます。非常に緊張しておりますが、このような華やかな場所で、華やかな女性の方々に囲まれてご挨拶させていただけて光栄でございます。本日は、よろしくお願いいたします。

麻生 居酒屋ムロタの女将を演じさせていただきました、麻生久美子です。本日は、お越しいただきましてありがとうございます。私は横浜監督の大ファンで、以前『ウルトラミラクルラブストーリー』という作品に出させていただいて、今回で3回目のお仕事です。今回も横浜監督ならではの雰囲気がたくさん詰まった面白い映画になっていると思いますので、皆さんにも味わって帰っていただけたらと思っております。今日は短い時間ですが、よろしくお願いいたします。

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三田 昨年、私は映画デビューから55周年を迎えまして、その時にこうして初めての方々とご一緒できるチャンスをいただきました。年齢のキャリアもありますし、もう声をかけていただけないと思っておりましたのに、横浜監督のようなお若い・・・そんなにはお若くはないのですが(笑)、私と比べるとだいぶお若い監督から声をかけていただけたことが、すごく嬉しかったです。監督のことは知らなかったのですが、人間としての優しさや魅力を感じました。映画の中の役を通して、私は今まで見たこともないような自分を見ることができて、嬉しかったです。どうもありがとうございました。私は、安田さん演じる亀岡から若さを吸い取ろうとする、変わった大女優の役を演じています。今日は、その役のままのヘアスタイルでご挨拶させていただきました。本当は可愛いんですけれどね(笑)。最後までどうぞ楽しんでください。

横浜監督 はじめまして。『俳優 亀岡拓次』を監督しました、実はそれほど若くない横浜と申します(笑)。今日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。ご覧の通り魅力的な俳優の皆様とご一緒させていただきまして、現場でも、私が書いたシナリオを皆さんが喋ってることが信じられないという気持ちで毎日緊張しながらも、素敵な皆様とご一緒させていただけるのが嬉しくて、ワクワクしていた撮影の日々でした。今日も、お三方とご一緒させていただけるこの時間がとても嬉しいです。短い時間ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

― 安田さんは本作でたくさんの役をやっていらっしゃいますが、お気に入りの役などはございますか?

安田 役を比べることは出来ないのですが、印象的だったのは、映画の冒頭に出てくるホームレスの役をやらせていただいた時です。私は撃たれて倒れたままずっと待っている役だったのですが、スタッフさんから「どうぞ、お楽にお待ちください」と言われまして(お客様爆笑)。その時はちょうど天気が良かったものですから、そのまま寝てたんですね。そうしたら通りかかった一般の方から本当のホームレスに間違われまして「こんなところで何で寝てるんだよ!」と言われてたそうなんです。それを聞いた時に「良かった。役作りが出来てた」と思いました。

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MC あのシーンは監督が思いついたシーンだそうですね?

横浜監督 はい。原作にはなかったのですが、亀岡ならホームレスやってるだろうなと思いまして、ただ倒れて、寝ていただきました。

安田 皆さん、大丈夫ですよ!話の中身が全部分かっても、面白い映画ですから!!

― 本作は小さな幸せに気づかされる映画だと思うのですが、安田さんが思う小さな幸せは何でしょうか?

安田 パッと思いつくのは、亀岡さんと一緒かもしれませんが晩酌と言いますか、お酒の最初の一杯ですねぇ。一杯呑むと呼吸が楽になると言うか(お客さまクスクス笑い)・・・深く息がつける気がして、何となくその日1日の幸せを感じております。(お客様の反応をみてニヤリとした表情で)呼吸が、楽になる。

― 麻生さんは、まさにお酒のシーンで安田さんとご一緒されましたが、初共演はいかがでしたか?

麻生 私は今回3日間だけの撮影だったんです。それで安田さんとのシーンがほとんどだったのですが、すごく寡黙な方だなという印象で、あまりお話をしなかったんですね。こんなによく喋る方なんだということをこの間(11月の特別試写会)初めて知って、ビックリしたんです(笑)。

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安田 若干情緒不安定なんです(麻生さん、お客さま爆笑)。そうなんですよ~(笑)。

麻生 ・・・はい(笑)。

安田 麻生さんは女将さんがすごくお似合いで、麻生さんにお酒のCMでも来ないかなぁと思うくらい素敵でね。CMの話がきたら、その時はぜひお客の役で私も使っていただきたいなと(笑)。

MC 安田さんは、何故あまり麻生さんとお話にならなかったのですか?

麻生 役作り・・ですか?

安田 しゃべった・・と思うんですけどね?現場に入ったらセリフだけですが・・。

麻生 少し喋ったのですが、テンションが違うと言うか・・(お客さまクスクス笑い)

安田 ウンウン。

麻生 ボソボソと・・・(お客さま爆笑)

安田 ウンウンウン。

麻生 低いテンションで喋られてたので、寡黙な印象だったんです・・。

横浜監督 おふたりが、本当に飲み屋で会話してるみたいに良い雰囲気で撮影の合間に話されていたのを、私はしっかり見てました。

麻生 私の目から見ると安田さんが亀岡にしか見えなくて、役のままの存在でいてくださったから、私はわりとリラックスしたお芝居をすることが出来ました。とても感謝しています。

安田 僕は、麻生さんの意外な一面を発見しましたよ!

麻生 え?!なんですか??

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安田 すっごく高く笑う時と、すごく低く笑う時があるんです。「アッハッハッハッハッ」と笑われる時もあるのですが、ふと気を抜かれた瞬間に「ぐふふ」と笑われたり(笑)。

麻生 そうですね(笑)。

安田 (真面目な表情に切り替えて)失礼いたしました。

― 三田さんは、演じられた役にどのような印象をお持ちになりましたか?

三田 とんでもない役で、やったこともないし、出来るかな・・と思いました。踊りのシーンも、その日ですよ!撮影現場に行ったら、その時に「ちょっと踊ってみましょう」って。少し教わって、それで「ちょっとテストで撮らせてください」と言われて、そのまま本番なんですよ。ですから反省点がいっぱいで、あそこはイヤだったなぁ、女優としてもうちょっとちゃんとやりたかったのに・・と思っていたのですが、「あのシーン良かった。面白かったですね。あんなのをやると思いませんでした」と、マネージャーが言うんです。励ますためかもしれないですが、そう言ってもらえたのでギリギリ合格点かしら?

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安田 迫力が凄いです!こうして三田佳子さん・・夏子先生と向き合って演じさせていただいたのですが、とにかく瞳に引き込まれるんです。少女のようにも見えるし、妖艶な淑女のようにも見えるし、瞬時にいろんな色に変わるんです。それを感じることが出来て、本当に財産でした。ありがとうございます。

三田 な~んだか嘘っぽいわねぇ(登壇者・お客さま大爆笑)。上手ねぇ。ホント嘘みたいねぇ(笑)。

安田 いやいやいや(汗)。三田さんが、以前本作のコメントをくださったのですが、その時に「よくぞ、もんでくれたわね」と書いてありまして、私それを読んで冷や汗が出ました。

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三田 凄いんですよ。「もめ」って言うんです、私が(苦笑)。若いエキスをもらおうと思ってたんですね、彼女(夏子)が。さらに「乳首が台無しよ」というすごいセリフがあって、「それはカットしてもらったらどうですか?」と事務所は言っていたのですが、これをやめたらこの役ダメよねって思って。今は慣れましたが、最初は「そんな言葉、私はムリ」と思いました。でも、監督が笑ってましたので、思い切って言って良かったと思ってます。

安田 人生において、こんなに命がけで女性の胸をもんだのは初めてです(お客様爆笑)。

三田 こんなことを書くような雰囲気に見えない監督ですが、脚本が凄いんです。それから演出も、何も言わないようで、フッと核心をつくようなことを仰る。本当に会えて良かったし、素晴らしい映画でした。

横浜監督 お褒めいただいて、どうしたらいいか・・。ありがとうございます。


*年が明け、映画も1月公開ということで、ここで今年の抱負を書いていただいた書初めを披露*

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安田 私の2016年の書初めは「ほどほどに 浴びるほど」。

MC 皆さまが笑っていますが、この字は・・・?

安田 左手で書かせていただきました。左手だと相田みつをさんのように見えるものですから(笑)、撮影中には亀岡拓次というサインも左手で書きました。

麻生 味がありますねぇ。

安田 私いま42歳なのですが、父がその頃にお酒で病気をしまして「40歳も過ぎると体もガタがくるから、お前も気をつけろよ。酒というのはな、ほどほどに、浴びるほど呑め」と言われたんです。どっちなんだ?とずーっと思っているのですが、ほどほどに浴びるほど呑もうかなと思います。

麻生 出すの恥ずかしいのですが、普通に・・・・「肉体改造」。これが抱負です。

安田 肉体改造!例の?麻生さん、こうするんですか(登壇者・お客さま大爆笑&拍手)?!

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麻生 それはしませんが、ちょっと憧れますね。ほどほどに良い筋肉をつけると良いことばかりなので、目指したいなと思います。

安田 どのへんを改造したいんですか?

麻生 全部です。実は、今やってるんですよ。全体的にやってるのですが、なかなか・・

安田 あぁ!お会いした時に、締まった感じがしましたねぇ(お客さま爆笑)!

麻生 ウソばっかり(笑)!

三田 私は、「止めて!」。

安田 とめて?やめて?

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三田 止(と)めてほしいの。勢いを。少しね、休みが欲しいんです。まるで隕石が飛んでくるような勢いで、舞台や映画などの、やったこともないようなお仕事が私に向かって飛んできて、何とか生き抜いてやっている状態なんです。とってもありがたいことだと思っているのですが・・・ありえないような舞台を受けちゃって、シアターコクーンで近々やるんです。

安田 この作品は『俳優 亀岡拓次』ですが(笑)・・また新しい挑戦をされるんですね?

三田 この作品の役柄だって、ありえないんです。だけど、やりたいと思っちゃった。休みたいのに、やりたいという気持ちが止まらないんです。止めてほしいけど、オリンピックくらいまでは何とか頑張って健在でいたいと思ってます。

安田 麻生さんも舞台があるそうですね?

麻生 はい・・シアターコクーンで(お客さま爆笑)。

安田 皆さん、舞台もよろしくお願いします!

横浜監督 「木をみて、森もみる」です。撮影中、細かいところばかり見がちで全体を見落としがちなので、自分に言い聞かせる言葉です。本作も細かい面白いところもたくさんあるのですが、映画を通して皆さんが何かを感じていただけたらいいなと思います。

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安田 『俳優 亀岡拓次』は、1/30(土)公開です!よろしくお願いいたします!


*舞台挨拶後は、安田顕さん、麻生久美子さん、三田佳子さんによる囲み取材*

- 改めて一言ずつお願いします。

安田 今回はじめて主演というものをさせていただきまして、脇役の話なのですが、ずっと脇役をやってきて良かったなと思います。お陰で主演ができました。素敵な女優さんに囲まれて、このような華やかな場所に立てることに感謝しております。

麻生 大好きな横浜監督との時間は濃密で、映画に映った自分をみると、また新しい自分を引き出してもらったような感じがしました。参加させていただけて良かったなと思います。

三田 横浜監督のような素敵な監督に声をかけていただけて、女優を長くやってきて良かったな、今出会えて良かったなとすごく幸せに思っています。見たこともやったこともない役を乗り越えて、自分でもみたことのない一瞬、役者としてもうひとつ違った自分を自然と引き出していただけたことは、役者冥利につきます。感謝しています。

― 現場も和気あいあいとされていたのだろうと、舞台挨拶の雰囲気から思うのですが?

安田 舞台挨拶は舞台挨拶、現場は現場です(笑)。現場で大変だった分だけ、こういった舞台挨拶のような楽しいこともあるわけです。撮影中は短くも濃密に、色々とアドバイスをいただきながら監督と二人三脚で取り組ませていただきました。

― 三田さんとの絡みもありましたが?

三田 イヤだったでしょう?本当に気の毒よ(笑)。

安田 そんなことないです!光栄でした!舞台挨拶の時にも言わせていただいたのですが、こんなに命がけで女性の胸をもんだのは初めてです。ありがとうございました。

三田 私との共演は大したことじゃないわよね?

安田 いえっ!それが財産です!!

三田 無理に言ってくれて(笑)。私、大変な人気者の安田顕さんを知らなかったんです。でも、この間のテレビでも、またこの映画とは違うとっても良いお芝居をされててね。そういう上昇気流に乗っている方にもんでもらって、元気をいただきました。ありがとうございました。

安田 こちらこそ、ありがとうございました。また、よろしくお願いします!

麻生 私も一緒にお芝居してみたかったです。羨ましいなと思いました。

三田 麻生さんは、自然に役を演じられる。凄いですよね。お酒呑むところなんて、色っぽかったわよ。

麻生 ありがとうございます。

三田 呑んだ後ね、ふわぁっと放心するようなお酒の呑み方。私には出来ないなぁ・・と思って観てました。(隣で嬉しそうに頷く安田さんをみて)なあに?麻生さんのことよ?

安田 私の話じゃないんですね(笑)?

― 三田さんは書初めで「止めて!」と書かれましたが、現場ではいかがでしたか?

安田 三田さんは、誰にも止められません(笑)。舞台女優・松村夏子という役を演じられてまして、僕は舞台の上でご一緒させていただくシーンがあるのですが、その際の鬼気迫る演技をぜひ皆さんにご覧いただきたいと思います。普段は脇役をやっているのですが、こういた形で作品に参加させていただきますと、色々な方たちの演技を勉強させていただけるので、ありがたかったです。

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― 安田さんの書初めは「ほどほどに 浴びるほど」でしたが、そんなにお酒を呑まれるのですか?

安田 たしなむ程度です。1月におみくじを引いたら大吉だったので、今年も良い年になるといいなと思ったのですが、「色に溺れ、酒に狂えば凶」と書いてあったんです(笑)。なので、お酒には気を付けたいなと思います。

― 麻生さんの肉体改造は、どれくらいを目標に?

麻生 ほどほどが良いのですが、腹筋はうっすら出るくらいになりたいなと。こんな話は、いいですよね(苦笑)。すみません・・。

安田 必要ないんじゃないかと思っちゃいますが、ご自分が変えたいのであれば、どうぞご勝手に(笑)。ご自身がもっと上昇したいといった思いでやられることは良いと思いますし、私も体を鍛えなきゃいけないなと思わせてもらいました。

― 主役で何役もやられたことで、苦労したところなどありますか?

安田 こういうポジションに慣れてない中で、麻生さんや三田さんはじめ華やかなキャストの皆さんに共鳴していただいて、本作に参加していただきましたので、ぶつかり稽古のつもりで臨ませていただきました。マジメな話になってしまいますが、三田さんとご一緒して「夢中なんだな」と感じました。僕も「一所懸命に取り組みたい。真剣に取り組みたい」という思いでやらせていただいてはいたのですが、大先輩の三田さんが、お芝居に対して夢中なんです。そういった現場での姿勢、輝き、エネルギーを現場で体感し、学ぶことができたのは財産です。

三田 ありがとう。真面目な話をしてくれて。すごく嬉しい!私、いつも夢中なの。ちゃんと見ててくれたんだな、口先だけじゃなかった(安田さん、麻生さん爆笑)と思って、嬉しいわ。夢中だから、役者としてこれはどうかしら?あれはどうかしら?という気持ちになって、何回でも飛び込んでいっちゃう。いまに隕石にあたって消滅するんだわ・・と思うけれども、命ある限り「止めてよ!」と言いながら、夢中を貫いてやっていきたいと思います。

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『俳優 亀岡拓次』1/30(土) テアトル新宿ほか全国ロードショー!

最強の脇役俳優の不器用で愛すべき恋と人生。
笑って心温まる、奇想天外エンタテインメント!!

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ストーリー
亀岡拓次、37歳独身。職業は脇役メインの俳優。"最強の脇役"ぶりで仕事が途切れることはないが、プライベートは安い居酒屋を一人飲み歩く地味な生活。そんな亀岡がロケ先で出会った飲み屋の女将・安曇に恋をして・・・。世界的巨匠からもオーディションの声がかかり、脇役人生に大きな転機が訪れるのか・・・・・・?
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俳優 亀岡拓次

★2016/1/30(土)全国公開★

『俳優 亀岡拓次』

すんません。不器用に恋してます。

監督・脚本:横浜聡子

出演:安田顕 麻生久美子

©2016『俳優 亀岡拓次』製作委員会



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