≪18歳の実力派女優・土屋太鳳さん × 三池崇史監督の秘蔵っ子新人監督≫ で贈る必見のサイコスリラー 『アルカナ』 が10/19(土)に公開初日を迎え、キャスト・監督による舞台挨拶がヒューマントラストシネマ渋谷で行われました。
人間、霊、分身 ― で描かれる独特の世界観が魅力の小手川ゆあ氏による原作コミック「アルカナ」(角川書店刊)を実写化した映画 『アルカナ』。本作で、映画初主演にして "マキ/さつき" という一人二役の難役に挑んだのは、数々の映画やテレビドラマで注目を集める18歳の実力派女優・土屋太鳳(たお)さん。そしてメガホンをとったのは、三池監督作品はじめ数多くの作品で高度なアクションの現場を経験し、本作で鮮烈な監督デビューを果たした山口義高監督。さらに、主人公・マキを支える刑事・村上という重要な役どころに舞台を中心に活躍する中河内雅貴さんを迎えて完成した映画 『アルカナ』 が遂に初日を迎え、土屋太鳳さん、中河内雅貴さん、山口義高監督の3名が舞台挨拶に登壇しました。
― まずは一言ずつご挨拶をお願いします。
土屋 マキ役、さつき役を演じさせていただきました、土屋太鳳です。まずはじめに、先日の台風で大きな災害が起きたことを報道で知りました。災害とたたかっていらっしゃる方々、どうかお大事になさってください。そして皆さん、本日はようこそいらっしゃいました。公開初日を迎えられたことを心から感謝しています。本日はよろしくお願いいたします。
中河内 刑事役の村上をやらせていただきました、中河内雅貴です。本日は足を運んでいただきまして、本当にありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
山口監督 監督の山口です。お越しいただきまして、ありがとうございます。とにかく不思議な作品ですので、楽しんでいただけると思っております。
― ついに公開初日を迎えたわけですが、あらためて今のお気持ちをお聞かせください。
土屋 中河内さんのお名前と並ばせていただくのは、おこがましいのですが・・・
中河内 え?そんなことないですっ!
土屋 ありがとうございます。現場には愛情が溢れていまして、お話自体はすごく切ないのですが、切なさを通して現場の愛情や熱意を伝えられるように念じて演じました。その気持ちが伝わったら嬉しいです。
中河内 (初日を迎えて)とても嬉しいですね。僕は舞台を中心に俳優をやっているのですが、こういう素敵な映画にめぐり合うことが出来て、そして監督はじめ素敵なスタッフさんと素敵な演者さん達と出会えて、とても幸せだなと思いましたし、今日この日を迎えられたことを自分の映画出演の歴史に刻むことが出来て、幸せです。
MC 舞台の初日と映画の公開初日では、随分違いますよね?
中河内 全然違いますね。舞台は生ものですから日々変わっていくのですが、映画はその時撮ったものが残るので、僕にとってはとても怖いです。厳しい意見、お待ちしております。(お客様爆笑)
MC とてもストイックでいらっしゃいますね(笑)。監督は、本作が監督デビューということで、あらためましておめでとうございます。
中河内 おめでとーござます!!(登壇者、お客様から大きな拍手)
山口監督 ありがとうございます。とにかく皆さんの協力で出来上がった作品ですので、僕の力などほんの少しです。このふたりのキャストが決まってから加速していきましたが、撮影場所を決めるところから含めると、思い出せないくらいものすごく長い時間が掛かりましたので、ようやくこの日を迎えられて本当に幸せです。
― 撮影現場は、とってもアットホームな雰囲気だったそうですね?
土屋 怖い映画はあまり強くなくて、映画を観ると2日間くらい引きずっちゃうんですね。なので撮影で大丈夫かな?と心配していたのですが、本当に現場は楽しくて、大学受験が重なっていたのですが、行ったり来たりして現場に戻ると 「おかえり!」 と言って迎えてくれて、本当にありがたかったです。
MC 受験勉強をしながら撮影をしていらっしゃったんですか?!
土屋 はい。別の作品と映画と受験とで結構ハードでしたので、体力的にどう保つかがすごく難しかったです。
MC そんな中で 『アルカナ』 チームに戻ってくると、温かみが感じられる良い雰囲気だったのですね!
土屋 はい!家みたいな温かさがありました!
山口監督 撮影現場ですから、あんまり寛がれても困るんですけどね(笑)。
MC どんどん撮影しなくてはいけませんからね(笑)。しかし、それくらいリラックスして臨めたことは、監督としても嬉しいですよね?
山口監督 嬉しいですね。嬉しいですが、このふたりはどこでも我が物顔で寛きます(笑)。
MC 中河内さんは、撮影現場の雰囲気を振り返ってみていかがでしょうか?
中河内 共演した俳優の方々は知っている方が多かったので、とても和んで出来ました。僕は書を書くのが好きで休憩中に筆ペンで台本に書いていたのですが、それを見ていた方が 「書いてよ!」 と言ってくれて、その方の台本にも書いたりとか(笑)、スタッフさんもキャストも何だか家族のような現場でしたね。
― 土屋さんは、全く違うキャラクターを演じ分けるのは難しい挑戦だったのではないでしょうか?
土屋 難しいというよりも、一人二役は挑戦したいことのひとつでもありましたので、嬉しいという気持ちがすごく強かったです。マキとさつきは完全に別人ではないので、マキの中にみえるさつきであったり、さつきの中に残るマキというものを気にして演じるようにしました。
MC 完成披露試写会では、お菓子を食べて二人のキャラクターの切り替えをしていたというお話がありましたが、監督からご覧になって土屋さんの切り替えぶりはいかがでしたか?
山口監督 素晴らしかったですね。ですから、お菓子の減りが随分激しかったですが・・・(お客様爆笑)。
MC 中河内さんは、土屋さんの切り替えぶりをご覧になっていかがでしたか?
中河内 えー・・・。
土屋 (中河内さんは)マキとばかりいて、さつきとはあまりいなかったんです。
中河内 フォローありがとうございます(笑)。
MC そうでしたね!大変失礼しました。さて、本作には 「分身」 という言葉が出てくるということで、今日は土屋さんと中河内さんに、普段は中々お見せしない初公開となる 「ご自身にとっての分身」 と呼べるものを持ってきていただきました!土屋さんはノートですか?
土屋 はい。私はネタ帳と呼んでいるのですが、知っている言葉がすごく少ないので、心に残る言葉であったり、取材の時にどう答えたかなどをここに書きまとめています。"もう一つの脳" みたいな感じです。
MC ということは、かなりご自分の心の内まで書いていらっしゃったりするのでしょうか?人に見られたら、どうします?
土屋 え?!・・・ちょっと字が汚いかもしれないです。(パラパラとノートをめくり)「ごはんを良く噛む」 とか。(お客様大爆笑)
中河内 でも、大切なことだからね(笑)。
土屋 はい!
MC 忘れちゃいけないことですよね。
土屋 そうですよね!
中河内 当たり前のことって、流しがちですからね。
山口監督 あまり人の脳の中を見ちゃいけないですよ(お客様爆笑)。
MC そうですね(笑)。ちなみにこれは何冊目なんですか?
土屋 これは初代です。そろそろ二代目にいけたらいいなと思っています。
MC 中河内さんのとってもカワイイお写真は?
中河内 5年ほど前のおばあちゃんの誕生日に、ボケ防止にプレゼントしたんです。「空」 と書いて 「くう」 というのですが、くうのために新幹線のグリーン車で実家の広島まで帰りました(笑)。今おばあちゃんに育ててもらっているのですが、性格が僕に似ている娘で、とても人懐っこく、わがままで自分勝手で、ちょっと褒められると調子にのる・・・本当に自分をみているようです。
MC 愛娘ちゃんということですね?犬種は?
中河内 俺の娘ですね!チワワのロングコートなのですが、なぜかパピオンみたいなんですよね。血統書では、ちゃんと歴代チワワなんですよ。チワワのくせに身体が大きくて、態度もデカイんです(笑)。
MC でも、ちょっとワガママな子ってカワイイなと思いますからね。
中河内 思いますよね♪
MC 親バカぶりを発揮していらっしゃいますが、子犬ちゃんの頃から知っていると可愛くてしょうがないですよねぇ。
中河内 ねぇ~。わが子ってそういうものなんでしょうね~♪
MC 監督、大丈夫ですか?引いてませんか?
山口監督 現場もこんな感じでした(笑)。
MC さて、実は今日はもうひとつサプライズが。映画の公開を記念して、『アルカナ』 原作者の小手川ゆあ先生から直筆のイラストが劇場に届きました!おふたりもまだご覧になっていらっしゃらないので、この場でお披露目させていただきます。
中河内 おー!!!ちょっと太鳳ちゃん、キレイなんじゃないの?
土屋 なんか、すごく感動しています!
MC お客様は原作のファンの方も多いと思いますが、映画版の 『アルカナ』 ということで、おふたりに似せて描いていただいているんですよ。
中河内 これは、もちろん後でいただけるんですよね?
MC あ、すみません。実はこの劇場(HTC渋谷)限定のプレゼントということで、お客様へプレゼントさせていただきます。(お客様爆笑&拍手)この回をご覧いただいた方から応募スタートですので、ぜひお帰りの際にご応募いただければと思います。ということで、おふたりすみません(苦笑)。
中河内 えー?!流れ的にはこちらにプレゼントしてもらえるのかと・・・。お客様、いります?いりますよね。はーい、分かりました。皆様、ご応募お待ちしております。
MC そして今日は、嬉しい報告がもうひとつございます。映画 『アルカナ』 が、2014年4月に開催されるブリュッセル国際ファンタスティック映画祭に出品されることが決定しました!おめでとうございます。ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭は世界3大ファンタスティック映画祭のひとつで、これまでにも三池崇史監督の『逆転裁判』、園子温監督の『ヒミズ』などが出品されている映画祭です。監督、すごい映画祭に出品が決まりましたね?
山口監督 本当に嬉しいです。ファンタスティック映画祭は変わった作品が集まるところなので・・・
MC ちょっと尖がった作品が多いですよね。
山口監督 そうですね。言い方を変えるとそういうことですね(笑)。だから非常に嬉しいです。この作品の変わったところと言いますか、他にないところが認められたということだと思うので、本当嬉しいです。
MC 土屋さん、中河内さんはいかがですか?
土屋 すごく嬉しいです。映画祭という言葉が以前から大好きなのですが、この作品が映画祭でスクリーンに映ると思うと本当に幸せで、日本文化のひとつとしてたくさんの人に届いたらいいなと思っています。
中河内 まさにファンタスティックですね!世界の多くの方に、日本にもこういう映画があるんだということを知っていただけると嬉しいですし、日本の文化を発信できる場が増えることは嬉しいですね。
MC 皆さんも、ぜひ引き続き応援をよろしくお願いします。
― では、最後に見どころなど含めてもう一言ずつメッセージをお願いします。
山口監督 とにかくキャスト・スタッフ一丸となって作った作品です。茨城県の常総市で撮った風景や色々と細かいところまで拘って作りました。ラストのエンドロールのRAM WIREさんの主題歌のところまで非常に素晴らしいので、最後まで楽しんで帰ってください。
中河内 今日は、ありがとうございました。村上を通して、人をひとり信じるということは本当に大切なことだなと思いました。信じすぎて後で後悔することもありますが、この映画はそうではなくて、信じることにまたひとつの希望がみえてくる作品になっています。多くの方に観ていただきたいので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
土屋 私は "主演" とさせていただいていますが、実際は出演者の中で一番キャリアがありません。(「そんなことないよ」という中河内さんの視線に気づき)本当にキャリアがなくてですね・・・あの・・・伝えたいことがあったのですが、アタマが真っ白になっちゃいました(汗)。
中河内 少々お待ちくださいね。
土屋 本当にたくさんの方に支えていただいて・・・どうしよう、真っ白になっちゃいました!
中河内 えー?脳の中、わからないよー!
山口監督 (分身の)ノート持ってくる?(お客様爆笑)
土屋 楽しんで観ていってください!本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
** 最後にマスコミによるフォトセッションを行い、撮影が終わったところで・・・ **
土屋 あっ!思い出しました!
中河内 思い出した?マイク、マイク!!
土屋 キャリアが一番ないのですが、それでも 『アルカナ』 の世界で生きることが出来たのは、山口監督、中河内さんはじめ、本当に素敵な先輩方が助けてくださったお陰です。そして、この舞台に入りきらないくらいのスタッフさん方が関わってくださったので、ぜひエンドロールで流れてくるその存在を噛みしめていただきたいと思います。ありがとうございました。(お客様から温かくて大きな拍手)
土屋さんのおっしゃる通り、映画1本作るには、本当にたくさんのスタッフが関わっています。ぜひエンドロールの最後までご覧いただき、映画の余韻を味わっていただければ幸いです。
★★ 【チャンネルNECO】 では、『アルカナ ショートムービー ~分身~』 を10月に放送!詳細はコチラ! ★★
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アルカナ
★2013年10月19日(土) ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー★
『アルカナ』私に殺(や)られる
監督:山口義高
出演:土屋太鳳 中河内雅貴 谷村美月 / 岸谷五朗
© 小手川ゆあ・日活 2013