4月、5月と公開が予定されている日活配給のインド映画 "ボリウッド４"。

北インドの映画のメッカ、ムンバイで製作される映画は "ボリウッド" と呼ばれ、今やハリウッドをしのぐ勢いでたくさんの良質な映画が生まれています。

ハリウッド顔負けの制作費をかけて撮影される海外ロケやアクションシーン、IT大国として知られるインドならではのCG技術、そして古くから親しまれている華やかなダンスシーンなど、様々な見所があるのが "ボリウッド" の魅力。

中でも "ボリウッド４" は、近年のボリウッド映画の最高峰とも言える極上の4作品。

そのうちの1本である 『タイガー ～伝説のスパイ～』 は、2012年インド国内で興収1位、インド興行史上歴代2位を記録した大ヒット映画です。

キャスト、スタッフをのべ12ヵ国から集結したアクションロマンス超大作で、かのスピルバーグ監督も熱い視線を向けるカビール・カーン監督はじめ、プロデューサーのアーシーシュ・シン氏、ヤシュ・ラジ・フィルムのアブタール・パーネサル氏をインドからお迎えして、ジャパンプレミアが行われました。

今回、ボリウッド4作品が日本で上映され、『タイガー ～伝説のスパイ～』のカビール・カーン監督が緊急来日してジャパンプレミアを行うことはインドでも大きな話題となっており、インドのメディアも来日。そして、舞台挨拶に先立ち、ディーパ・ゴパラン・ワドワ インド大使のご挨拶もありました。

インド大使　『タイガー ～伝説のスパイ～』はじめ4本の映画が、日活によって公開されます。インドと日本の関係は、これまでにみたことがないほど素晴らしいものになるでしょう。会社や政治の上での交流はありますが、もっとも大切なことは人と人との交流だと思っています。映画を通して、両国間を訪問する機会が増えるでしょう。現在600万人がインドを訪れますが、そのうちの12万人が日本人と言われています。その反対は同じではなく、それほど多くのインド人が日本を訪れていません。ですが、映画を通してもっと多くの人々が交流することになると考えています。『タイガー ～伝説のスパイ～』 は、特に若い皆さんに楽しんでいただけると思いますので、ぜひお友達にもこの映画を紹介してほしいと思います。アリガトウゴザイマス。

そして、いよいよカビール・カーン監督、アーシーシュ・シン プロデューサー、ヤシュ・ラジ・フィルムのアブタール・パーネサルさんの登場です。本作は、世界6カ国9都市で撮影が行われましたが、今回のカビール監督の来日はロケ地の視察も兼ねているということで、東京に入る前に大阪、神戸に行かれたそうです。

― まずは日本のファンの皆さんへ一言、そして視察されてきた日本の印象などもお聞かせいただければと思います。

アブタール氏　皆さん、お越しくださいましてありがとうございます。とても感動しております。日本で映画を公開することは、私の17年の映画人生の夢でした。この映画を通して、色々な体験をしていただきたいと思います。『タイガー ～伝説のスパイ～』をはじめ、4本が来月から公開となります。ぜひ楽しんでください。ありがとうございました。

アーシーシュ氏　来月から『タイガー ～伝説のスパイ～』が上映になりますが、これから私達は日本で映画を撮影することが、次の段階だと思っています。まず私達は、ロケーションとして東京、大阪、京都、神戸をみて参りました。最初はコミュニケーションがとれるか心配だったのですが、皆さん親切で安心して回ることがことが出来ました。いつか、ここ日本でボリウッド映画を作れたらと思います。映画をお楽しみになってください。

カビール監督　皆さん、こんばんは。『タイガー ～伝説のスパイ～』 は40カ国以上で上映され、世界で大成功をおさめています。今回ようやく日本での上映が叶い、とても嬉しく、日本に来るのが楽しみでした。日本に来てからは、映画とどちらがメインか分からないほどお刺身や神戸牛などをたくさんいただきましたが（笑）、皆さんがこの映画を観てどう感じるかが、とっても気になっています。なぜなら、40カ国以上で上映されたと言いましても、だいたい海外に渡っているインド人達が観に来てくれるので、日本で皆さんが観てどうお感じになるか、気になります。ぜひ、お楽しみください。ありがとうございました。

ここで、監督の来日にご尽力いただいた国土交通省観光庁の加藤審議官にもご登場いただき、一言ご挨拶をいただきました。

加藤審議官　日活さんと協力して、インドの有名な映画監督であるカーン監督をお招きしたのですが、今日はたくさんのインドのマスコミの方も来てくださいました。これによってインドの方々が日本に感心を持ってくださり、多くの方にお越しいただければと思います。また、これまでも日本でロケをした中国や韓国の映画がヒットし、北海道や秋田に多くの方が訪れました。ぜひ今度はカーン監督に日本でロケしていただき、インドからもさらに多くの方が来てくださることを期待しています。

さらに、この日はもうお一方スペシャルゲストが。インド映画といえば、圧倒的な歌とダンス。そしてそれらを体現するエキゾチックな魅力溢れるスター女優達。ということで、歌、ダンス、そしてインド女優に負けず劣らずの美しさを兼ね備えるスペシャルゲストとして、杉本彩さんがご登場。カビール監督に花束を贈呈しました。

― インドからお越しいただいたお三方へ一言と、ひと足早く映画をご覧になった感想をお願いします。

杉本　『タイガー ～伝説のスパイ～』という素晴らしい映画をありがとうございます。この映画はただ面白いだけでなく、ホロッとさせられるような場面や、ものすごくワクワク興奮させられる場面が多々ありまして、最初から最後まで夢中で観させていただきました。私は以前からインド映画が好きなのですが、最近のインド映画はますます面白く、どんどん進化し、洗練されていると感じます。今回の 『タイガー ～伝説のスパイ～』 は、いったい制作費はいくらかかっているのかしら？と思うくらいハリウッドに劣らぬスケールの大きな映画なんですね。あのような素晴らしいスケールの中で楽しくダンスや演技が出来る女優さんや俳優さんたちを本当に羨ましく思っておりますが、ただスケールの大きな映画というだけではなく、インドならではの素晴らしいエッセンスやスパイスがふんだんに盛り込まれていて、最高に楽しませていただきました。これからも、ますます楽しいインド映画がたくさん登場してくると思いますので、私もファンのひとりとして心待ちにしております。

― カビール監督は、これまでたくさんの作品でインド女優の方を撮ってこられたと思いますが、今日は杉本さんを前にされていかがですか？

カビール監督　まず彩さんの声が美しいので、とても魅力を感じました。とても圧倒されています。彩さんは、ボリウッドのカトリーナ・カイフと対抗できるような女優さんだと思いますので、カトリーナの代わりに彩さんに出てもらおうかなぁ･･･なんて。

杉本　光栄でございます（笑）。昔から、本当にインドの映画の中で繰り広げられるミュージカルシーンが大好きなので、一度ああいう衣裳でダンスをしてみたいなと願っています。

― では、最後にカビール監督からもう一言メッセージをお願いします。

カビール監督　これからご覧いただくので、あまり多くは語らず、とにかくご覧になっていただきたいと思います。この映画を作るにあたり、私達はとても挑戦をいたしましたし、たくさんの力を注ぎました。どうぞ、お楽しみください。