イベントレポート

<最新一覧へ戻る

出演者・監督の愛にあふれた映画 『横道世之介』 は、初日舞台挨拶も愛でいっぱい!
2013年02月23日(土曜日)

『横道世之介』が2/23(土)に公開初日を迎え、高良健吾さん、吉高由里子さん、池松壮亮さん、伊藤歩さん、綾野剛さん、沖田修一監督による初日舞台挨拶が行われました。

130223_yonosuke00.jpg

『横道世之介』の原作は、著作が次々と映画化されている吉田修一氏の同名小説。高良健吾さん演じる、不器用ながらも真っ直ぐに生きる世之介と周りの人たちとの交流を、沖田修一監督が優しさとユーモアに富んだ演出で包み込みます。

出演者が口々に「この映画に出会えて良かった。自分たちの元から離れていくことが寂しい」と愛情たっぷりに語ってきた本作。公開初日を迎え、ついに彼らの元から全国のお客様へ向けて巣立っていった気持ちをどのように語られたのでしょう。

― 先日の完成披露でも皆さんが「大好き」と仰っていた本作がついに初日を迎えました。今のお気持ちを踏まえてまずは一言ずつご挨拶をお願いします。

高良 初日に、これだけたくさんの方に劇場に観に来ていただき、本当にありがとうございました。この映画が大好きで宣伝を色々やらせていただいたのですが、今日で終わることが自分の中でまだよく分かっていないと言うか、もちろん今までも色々な作品をやってきましたので作品が終わることは知っていますし、そしてまた始まることも知っているのですが、不思議とこの映画はそう思えずにいます。この映画は結果ではなく人が生きる過程を描いていて、観終わった後も皆さんの中で育っていき続いていく映画だなと思っているので、自分も終わりと思えないのかもしれません。多くの方に、この映画を好きになってもらえたら嬉しいです。今日は、本当にありがとうございました。

130223_yonosuke1.jpg

吉高 お陰様で、初日を迎えることが出来ました。ありがとうございます。今まで色々な映画をやらせていただきましたが、『横道世之介』はすごく愛おしいと思える映画で、「好きで泣きそうになる」という感覚を改めて教わった映画になりました。この間飛行機に12時間乗っていて10時間くらい起きていたのですが、そのうちの8時間は世之介のことを考えていました。それくらい愛が重くなった映画になりました。自分が出ている作品をこんなに好きだと周りに言ったことも今まであまりなく、今回初めて家族を舞台挨拶に呼びました。だから今日はヘラヘラ出来ません(笑)。こんなに好きだと言っているので皆さんにも伝わっていると思いますが、好きになりましたか?(お客様から大きな拍手)嬉しいや。

130223_yonosuke2.jpg

池松 初日からありがとうございます。嬉しいです。これだけみんなが大切にしてきた映画が、こうやって無事に公開されたというだけでも、本当に幸せです。ありがとうございました。

130223_yonosuke3.jpg

伊藤 『横道世之介』の世界観が私も大好きで、台本の時点から素晴らしい作品だったのですが、この皆さんの力によってさらにすごい作品になったなと実感していて、その中に私も入れてもらえて本当に幸せです。また会いましょう。・・・あれ?ちょっと違いますね。ごめんなさい(笑)。ありがとうございました。

130223_yonosuke4.jpg

綾野 皆さんに観ていただいて初めてようやくスタートが切れるということで、皆さんの人生の中の2時間40分を『横道世之介』という映画に費やしてくれたことが、本当に嬉しいです。健吾と喋っていると、この作品がスタートすることによって自分の手から離れていくことが悲しくもあり喜びでもあることが、彼からひしひしと伝わってくるんですよね。そんな彼をみていると、映画って人を感じるものなんだなと改めて思いました。今日は短い時間ですが、よろしくお願いします。

130223_yonosuke6.jpg

沖田監督 今日は映画を観てくださって、ありがとうございます。たくさんの方がこちらを見ているのですが、作っている時はこういう状況をあまり想像できないものですから、こうやって皆さんの顔を見ていると、『横道世之介』が無事に今日公開初日を迎えたんだなという実感がすごく湧いてきます。高良くんも「続いていく」と言っていましたが、監督としては一生付き合っていく映画なんだろうなと思っていますし、皆さんの心の一歩になれたらいいなと思っています。一過性の話題の映画ということでなく、末永く『横道世之介』という映画を愛してくれる人がひとりでもいてくれると嬉しいなと思っております。今日は、本当にありがとうございました。

130223_yonosuke7.jpg

― たくさんの名シーンがありますが、思い出に残っている印象的なシーンを教えていただきたいのですが。

高良 自分は皆さんと絡めたので1つに絞れないというか、一人ひとり言ったらすごく話が長くなるので・・・やめときましょう(笑)。でも、たくさんあります!

MC 「教えてください」という声があがっていますが?

高良 じゃぁ・・・剛くんとは、スイカのシーン楽しかったですよね。

綾野 楽しかったね。

高良 (吉高さんとの)雪のシーン楽しかったし、(池松さんとの)風呂のシーン楽しかったし、(伊藤さんとの)ホテルのシーン楽しかったです。

MC それを受けて、吉高さんはいかがですか?

吉高 雪のシーンはワンカットでずーっと撮るのが、すごく緊張感もあった長いシーンでもあったけど、楽しんだよね!

高良 ガンガン引いていくのが好きでした。

吉高 キャッキャッしているところは、人に見せるものじゃないじゃないですか?映画でそういうことをやっている時ってテンションがあまりあがらないのですが、あの時はあがってましたねぇ。(高良さんをみて)仲良しだよね、私たち?

高良 仲良し。

吉高 仲良しだなって、改めて実感できたシーンにもなりました。どうもありがとうございます。

130223_yonosuke8.jpg

― 映画の中で16年後が出てきますが、皆さんは16年後の自分をどのように想像しますか?

沖田監督 僕は36歳なので・・・52歳ですかね。まず、生きていたいなと。存在していたいなと思います。でも、16年前と今とそんなに変わっていないような気もするので、たぶん16年後もそんな感じなんじゃないかなと思っています。映画を撮って、こうやって公開出来ていると嬉しいなぁと思います。

綾野 んー・・・考えることが苦痛ですね。16年後という不確かなものに、いま自分の気持ちを投影出来るほど余裕がないと言うことなのかもしれませんが・・・。何していたいかはおいておいて、そういうことを考えられる時間が持てるようになったら良いなぁとは思いますね。そういうことを考える時間ないなぁとか、ふと思ったりするんですね。忙しいとか物理的な部分じゃなくて、精神的な部分の話ですよ。

伊藤 私も全然想像つかないし、綾野さんの話を聞いてなるほどなと思いました。ただ、もしまだ私を使ってくれる映画監督がいたら、映画界に残っていたいなと思います。自分らしく、そしてみんなの心を震わせられるような女優になりたいです。それから・・・さっきヘンなこと言ってしまったのですが、みなさんこの映画が好きだと思うので、「また劇場に世之介に会いにきてください」と言いたかったんです。それを「また会いましょう」と言っちゃって、ごめんなさい(笑)。それだけ言いたくて。

池松 無茶苦茶難しい質問ですが、僕は映画の中みたいに子供がいればいいなと思います。

吉高 本当に、本ッ当に難しい・・・。だって16年後ですよね?16個の1年を抱えて生きていかなきゃいけないんでしょ?16個の1年を想像してみてください。すごいプレッシャーですよね。でも、16個先の1年の向こう側で、「また会いたいな」と思ってもらえるような人になれたらいいなと思っているので、どうぞ皆さん、もう1回会いに来てください。

高良 『横道世之介』で言ったら16年後に自分が役者をしているのかどうか分からないですが、16年後に「『横道世之介』という映画が好きです」と言われたら嬉しいですね。何十年後にもそんなふうに言ってもらえる作品になっていたら嬉しいです。僕自身はふつうに生きて、毎日ふつうにしていたいですね。

綾野 16年後、このメンバーで『横道世之介』観よっか。(お客様から大きな拍手)

130223_yonosuke10.jpg

吉高 いいですね。

伊藤 言ったからね!

吉高 言ったからね!

沖田監督 覚えとく!

伊藤 16年後の今日でいいのかな?

沖田監督 そうですね。16年後の今日観ましょう。

伊藤 観ましょう。

高良 (嬉しそうに照れながら)みんな、ホントですか??

吉高 やろうやろう!

伊藤 やろう!

綾野 やりましょう。うん!

吉高 じゃ、みんな16年後まで生きていなきゃいけないですよ!

綾野 だね~。

― 高良さんは本作で地方も含めると約190媒体の宣伝キャンペーンを行い、バラエティにも初挑戦しました。吉高さんは高良さんと『蛇にピアス』で出会い、こうやってまた一緒にキャンペーンなども回ったわけですが、高良さんへのメッセージがあればお聞かせください。

吉高 (役者として)スタートした時から知っている方なので貴重な戦友でもあり、自分が精神的にコントロール出来ていない時も知っている方なので心から信頼しています。『横道世之介』という映画をこんなに好きになれたのも、高良くんが相手だったからだと思います。5年間「また一緒にやりたいな」という気持ちを大事に温めることが出来た共演者も初めてで、高良くんが何度も言っている「観終わっても続いていく映画」という言葉も理解することが出来ました。こんなに寂しいほど愛おしい映画を一緒に出来たことがすごく嬉しいですし、これからも続いていくと思います・・・高良くんへの気持ち。好きだよ。(お客様から温かな拍手)嬉しい!高良くんと吉高が並んでいるのが好きと言ってくれる方もたくさんいて・・・

130223_yonosuke9.jpg

お客様 好きだよー!!!

吉高 ありがとー!そう言ってくれると、この作品のこともすごく大事に思ってもらえるようで嬉しいです。(高良さんの方を向いて)ありがとう。

MC 高良さん、いかがですか?

高良 うれしいっすよ。しかも、後ろで言われるわけじゃないですからね。大勢のカメラや皆さんが見られている前で言われるので嬉しいけど、恥ずかしいけど・・・ありがとう(照)。嬉しいけど、自分あんまり表現できなくて・・・うれしいっす。いや、うれしいですよ。ホントに。なんか、昔は暗かったんで(笑)。

吉高 私たち、暗かったんです(笑)。

高良 すごく喋れるようになって、「成長したね」という話をよくしていました。うん、それは成長だと思います。人のせいにしなくなったと思いますし。

― では、最後に代表して沖田監督からもう一言ご挨拶をお願いします。

沖田監督 高良くんとひょんな出会い方をして何本か一緒にやり、今回『横道世之介』の主演ということで一緒にやらせてもらったのですが、この映画は人との出会いで自分が決まっていくというか変わっていくというか、そういう映画だと思っていて、そういう映画を高良くん主演で撮れたことに不思議な気持ちでいます。そして、ここに並んでいる皆さんとこうして映画を撮り、皆さんがそれを観てくれたということで胸がいっぱいであまり言葉にならないのですが、これだけは言わせてください。・・・高良くん、好きだよ。(お客様、共演者から笑いと大きな拍手)ありがとうございました。

130223_yonosuke11.jpg




横道世之介


★2013年2月23日(土) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー!★


『横道世之介』

なんでもないと思っていた日々が、どうしてこんなにも愛おしいんだろう―。


監督:沖田修一


出演:高良健吾 吉高由里子 池松壮亮 伊藤歩 綾野剛/井浦新 國村隼/きたろう 余貴美子

© 2013『横道世之介』製作委員会



yokomichi_main.jpg



★現在公開中の日活ラインナップもご期待下さい★

★日活は2012年が100周年!
bb_nikkatsu_100.jpg

★100周年でとっておきの100タイトルを続々DVDリリース!
bb_nikkatsu_100dvd.jpg

過去のイベントレポート

新着イベントレポート

PRESENT STAFF
INTERVIEW