四年三組のはた
よねんさんくみのはた

産休に入る先生と産休補助の先生を通して、子どもたちに命の尊さや思いやりの心が芽生えていく。テヘラン国際児童映画祭で作品賞、監督賞を受賞した爽やかな感動作。

新学期の朝。ゆう子のクラス、4年3組に新しい担任の先生がやってきた。木村先生という若い女性の教師で、すぐにクラスのみんなと仲良くなった。それから木村先生は「私は10月に赤ちゃんが生まれます」とみんなに話した。みんなはびっくりした。人生にとってとても意味ある出来事に、この先生を通してみんなは出会うのである。そして木村先生は「自分がお腹にいた時の様子をお母さんに聞いてみたら」と提案した。ゆう子は母が実の母親では無かったので、自分がお腹にいた時のことを聞けずに悲しくなった。ある日、4年3組の父兄が学校にやってきた。産休先生では勉強に支障をきたすという抗議だった。だが校長に「生きた教育」を説かれしぶしぶ帰っていった。ゆう子はクラスの嫌われ者・京子とふとしたことから仲良くなり、家に遊びに行った。京子は家で犬の折り紙を折っていた。「犬はお産が軽いの。だきからこれを千匹折って先生にあげるの」。いつしかクラス全員が協力することになり、それを先生にプレゼントするのだった。二学期に入り、産休に入った木村先生の代わりに代用教員の横山先生がやってきた。赤ちゃんを産む先生、代わりに授業をする先生を通して、ゆう子の中に自分の母への優しい思いやりが芽生えるのだった。

 

日本
製作:日活 配給:日活
1976
1976/11/14
カラー/86分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2356m
日活