赤線飛田遊廓
あかせんとびたゆうかく
やぶれ襖に 西日のかげり
紅の香流れる 大阪飛田……
  つや子悲しや寝間上手
  つや子乱れる春の宵……
女の哀歌に通天閣の灯がまたたく!
【解説】(公開当時のプレス資料より)
 大阪駅前をさしずめ大阪の顔とすると、御堂筋はミソクソまとめて呑み込む喉にあたり、千日前から道頓堀が胃袋といえよう。そして飛田あたりがへそ下三寸さしあたり公衆便所というところ。その飛田は「東の吉原、西の飛田」と称されるように歴史も古く、代表的な赤線の一つ。
 この作品は戦前の飛田遊郭を舞台に、赤線を自力で脱出しようとする勝気な売れっ子娼婦とそれとは対称的に男に流されてゆく気弱な娼婦の姉妹を西村昭五郎監督がやさしく見守る日活ロマンポルノ・赤線シリーズ第四弾。
 出演は、勝気な娼婦に片桐夕子、その姉に星まり子、また同じ家の娼婦たちに丘奈保美、大山節子が扮しています。


日本
1975
1975/5/10
カラー/62分/ワイド・サイズ

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