日本残侠伝
にっぽんざんきょうでん
デパート進出の立ち退き問題にからむ浅草の木場人足たちに残る仁侠精神を描いたもの。
大正の中頃、浅草に根を張るやくざ大場と岩田が角芳の長屋を壊してデパートを建てようと知った木場人足の親方・江戸常は長屋の住民を思い、角芳に売らないように頼んだ。その帰り道、材木置場で江戸常は将棋倒しになった材木の下敷になり、そのまま息を引き取ってしまう。盛大な葬儀が行われているとき、一年の仮釈を貰った小頭の秀次郎が帰って来た。変わりはてた江戸常の前で、秀次郎は親方の意志通り長屋を守ろうと決心するのだったが、そんな秀次郎を慰めるのが未亡人のおせいだった。そのころ、大場は角芳をおとし入れ、契約書に印を押させた。いま自分が立ち上がれば大きな出入りになることは必定と考え我慢する秀次郎。そんなとき、長屋に火事が起こり、あとに残ったのは無惨な焼け跡だった。なんにも出来なかった秀次郎は詫び、おせいに江戸常の半纏を返し別れを告げ、大場、岩田の屋敷に殴り込みをかけるのだった。
日本 製作:日活
日活
1969
1969/8/9
カラー/95分/シネマスコープ・サイズ/9巻/2545m
日活
【東京都】江東区(木場)