青春前期 青い果実
せいしゅんぜんきあおいかじつ
セックスによる激しいショックを受けた二人の男女高校生の心の交流をクールなタッチで描いた異色純愛大作。
広島から叔父の住む東京の高校へ転校してきた椎ノ木武志は無口で独特な雰囲気を持ち、空手で鍛えた腕っ節は怒らせたら手のつけられない凶暴性を秘めていた。級友の河合奈津子は、武志がときおり見せる寂しそうな眼にわけもなくひきつけられていた。会うたびに視線を向ける奈津子に武志は「女は嫌いだ」と言って冷たい態度をとり続ける。いつものように二人が言い争っているとチンピラ大学生三人がやってきて因縁をつけ始め、武志は殴り倒す。この出来事をきっかけに二人の心は次第にうちとけていき、女性に嫌悪感をもち続ける武志と母親が生まれつき憎いという奈津子とは互いに何か共通する世界があり、惹かれあっていく。ある夜、武志は奈津子をお気に入りの喫茶店に誘うが奈津子は約束の時間に遅れてしまう。すでに武志の姿はなく、偶然鉢合わせした以前に武志が殴り倒した三人の大学生に襲われてしまう。奈津子は武志にだけは暴行事件の全てを打ち明けるが、この一件は奈津子たちが通う学校に広まってしまい、どんどん波紋が大きくなっていってしまうのだった…。
日本 製作:日活
日活
1965
1965/5/15
モノクロ/84分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2433m
日活
【東京都】港区(三田・慶應義塾中等部)▲品川区(大崎附近)/▲渋谷区(渋谷警察前)
【長野県】南牧村(八ヶ岳高原、高原を走る電車)
【山梨県】北杜市(藪の湯温泉)