殺人者を追え
ころしをおえ

複雑な人間の心理描写を、団地という特殊な環境を背景に、ドキュメンタルなタッチで描く異色アクション。
 

「張り込んで三日目・・・女も奴が来るのを諦めたんですよ」何度目かの無意味な電話の盗聴を終えた数馬刑事は、先輩の宮下刑事の粘り強さに辟易していた。二人は、数日前に起こった強盗殺人事件の犯人菅原を追って、立ち寄り先と思われる情婦藤井きぬの住んでいる明神台団地8号館の隣棟で四六時中彼女の動向を監視していた。数馬は事件当日、競馬場の売上金を運ぶ現金輸送車を警備していたが、突如起こった競馬場での八百長騒ぎを鎮めに行った隙に売上金を強奪され、抵抗した銀行員まで殺されてしまい、自責の念にかられていた。そしてその日の午後、数馬たちが張り込んでいる団地の横に車が停まり、やくざ風の川田、向井、健が降り立ち、数馬たちと同じ棟にある無関係の親子の一室へ押し入った。この3人組もまた、菅原の女が団地に住んでいると突き止めてやって来たのだった。
 

日本
製作:日活 配給:日活
1962
1962/10/24
モノクロ/6巻/1938m/71分/シネマスコープ・サイズ
日活
【神奈川県】横浜市(北原団地)
【東京都】新宿区(新宿駅)